2017年09月20日22:26 カテゴリ本 在日米軍基地は「旧枢軸国」を監視する施設である 日米同盟は、正確には「日米軍事同盟」である。これはそう古い言葉ではなく、1981年の日米共同声明で初めて使われた。このとき国会で、社会党の土井たか子の質問に鈴木善幸首相が「軍事的意味合いは持っていない」と答えたのに対して、伊東正義外相が「軍事的な同盟」だと答弁したため、閣内不一致を追及されて外相が辞任した。 本書もいうように安保条約と地位協定は、アメリカが在日米軍基地を自由に使うための条約である。米軍基地が世界でもっとも多いのはドイツ、日本、韓国、イタリアである。「なぜ日独伊なのか」と問えば、答は明らかだろう。米軍基地は、旧枢軸国に駐留して監視するために設置されたのだ。 その後も米軍は既得権を離さず、日本政府は平和憲法に呪縛されて、数々の「密約」が結ばれた。本書はそういう資料をコンパクトにまとめて