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ブックマーク / www.ele-king.net (29)

  • interview with Keiji Haino | ele-king

    俺はラリーズに関しては、皆がけなすとほめたくなるし、絶賛すると批判したくなる。そういうフラットな立場でずっと接してきた。なにごとも、神話化されることが嫌いだし。 灰野敬二さん(以下、敬称略)の取材を始めてからちょうど3年が経った。周辺関係者インタヴューも含めて今なお継続中である。この取材は、「灰野さんのを書いてくれ」というエレキング編集部からの依頼がきっかけだが、私自身の中にも「灰野さんの軌跡をちゃんと残さなくてはならない」という思いがずいぶん前からずっとくすぶっていた。灰野敬二ほどオリジナルな世界を探求し続けてきた音楽家は世界的にも稀、というか他にいないという確信があったから。半世紀以上にわたり、自分だけの音楽を追い求め、膨大な数の作品を残してきた彼の評価は、日よりもむしろ海外での方が高いし、灰野の全貌を知りたがっているファンが世界中にいる。この貴重な文化遺産をできるだけ詳細かつ正確

    interview with Keiji Haino | ele-king
  • 第三回「なぜ、ミューザックが蘇ったのか?」 | ele-king

    前回のコラムでは、〈俗流アンビエント〉という概念の成り立ちを紹介し、そこから見えてくる音楽蒐集・聴取の新しい意識について考えてみました。〈俗流アンビエント〉というタームに限らず、第一回目で紹介したオブスキュアな90年代シティポップのような、かつては音楽評論的な価値を付与されてこなかった音楽が、逆転的にその魅力をあらわにしてくるという状況は、いまさまざまな愛好家たちによって可視化されつつあるものです。こうした状況というのは単に、旧来の〈ディガー〉的な嗜好を持つ一部マニアが新たな漁場を発見し、そこで戯れるさまがたまさかSNS上で観察されるようになった、ということによるものなのでしょうか。まあ、そういう要素も少なからずあるとは思うのですが、そうした個人の趣向性云々の地平へ簡単に回収できない、もっと大きな流れが用意した状況であるようにも思うのです。 ひとつには、前回も少し触れたとおり、ロック音楽

    第三回「なぜ、ミューザックが蘇ったのか?」 | ele-king
    skam666
    skam666 2022/05/30
    “〈音響派〉の音楽表評論上の華々しい成功を一旦捨象するなら、エレーベーターミュージック~ミューザック的なるものとの本質的共通項(脱意味論的、脱政治的傾向)が自然と浮かび上がってくるのではないでしょうか”
  • Richard H. Kirk | ele-king

    野田努(9/22) 日時間の昨晩、キャバレー・ヴォルテール(通称ザ・キャブス)の活動で知られるリチャード・H・カークが9月21日、65歳で亡くなったことを〈ミュート〉が発表した。昨年11月はキャバレー・ヴォルテールとしては26年ぶりのアルバム『Shadow of Fear』を発表し、エレキングの取材も快く答えてくれたカークだが、いまあらためてその記事を読み返してみると、すでに体調に問題があったのだろうか、取材中に何度か咳き込む様子が記されている。いずれにせよ悲しいことだ。各国の主要メディアが報じているように、偉大な音楽家/アーティストがまたひとりいなくなってしまった。 1973年のイギリスのシェフィールドという地方都市で、リチャード・H・カークを中心に、クリス・ワトソンにスティーヴン・マリンダーという3人の“ダダ中毒”によって結成されたキャバレー・ヴォルテールは、パンク以降の音楽シーンに

    Richard H. Kirk | ele-king
    skam666
    skam666 2021/09/23
    “キャバレー・ヴォルテール(通称ザ・キャブス)の活動で知られるリチャード・H・カークが9月21日、65歳で亡くなった”
  • interview with Midori Takada | ele-king

    前世紀、西洋音楽ひいては音楽そのもののあり方をとらえなおすにあたって打楽器が重要な役割をはたしたのは楽音をになうのに五線譜の外の世界と響き合う特性をもつからであろう。ヴァレーズ、クセナキス、シュトックハウゼンら欧州生まれの前衛音楽家たちはむろんのこと、カウエル、ケージ、ハリソンら米国実験音楽の先駆者たちにも打楽器は幾多の霊感をもたらし、邦の戦後音楽史も基的にはその後追いだが、思考と方法と実践の蓄積により、やがて模倣や援用にとどまらない表現がしだいにあらわれはじめる、その全体像はおりをみて考察したいが、そこでは高田みどりという打楽器奏者の存在は欠かせないものになるであろう。複雑な現代曲をこなす打楽器演奏の呼び声を皮切りに、ライヒらが端緒をひらいたミニマル・ミュージックの探求をすすめる他方で、ジャズやワールドミュージックにも活動の場をひろげる、高田みどりの軽々とした身のこなしは現代音楽の言

    interview with Midori Takada | ele-king
    skam666
    skam666 2021/07/01
    “83年のソロ作『鏡の向こう側』が動画共有サイトで口コミ的な評判を呼び、いまもなお再評価の声が止まないながれをみれば、彼女のあり方こそことばの真の意味での「contemporary(同時代的)」といわねばならない”
  • R.I.P. Genesis P-Orridge | ele-king

    野田努 ジェネシス・P・オリッジが3月14日の朝に他界したと彼/彼女の親族が発表した。白血病による数年の闘病生活の末の死だった。 いまから70年前の1950年、マンチェスターに生まれたジェネシスは、大学のためにハルに引っ越すと70年代初頭はコージー・ファニ・トゥッティらとともにパーフォーマンス・アート・グループ、COUMトランスミッションのメンバーとして活動し、1976年からはロンドンを拠点にコージー、クリス・カーター、ピーター・クリストファーソン(2010年没)らとともに後のロックおよびエレクトロニック・ミュージックに強大な影響を与えるバンド、スロッビング・グリッスル=TGのメンバーとして音楽活動を開始する。 TG解散後の1981年、ジェネシスはあらたにサイキックTVを結成、そして2019年の『The Evening Sun Turns Crimson』まで、同プロジェクトを通じて数え切

    R.I.P. Genesis P-Orridge | ele-king
    skam666
    skam666 2020/03/18
    “ジェネシス・P・オリッジが3月14日の朝に他界したと彼/彼女の親族が発表した。白血病による数年の闘病生活の末の死だった”
  • 即興音楽の新しい波 | ele-king

    『ジャパノイズ』の著者としても知られるアメリカ音楽学者デイヴィッド・ノヴァックはかつて、90年代後半からゼロ年代前半にかけて東京に出来したひとつの音楽シーンを、代々木Off Siteをその象徴として捉えながら日発祥のまったく新しい即興音楽のジャンルとして「音響(ONKYO)」と呼んだ(1)――もちろんそこで挙げられた数名のミュージシャンたち、たとえば杉拓、中村としまる、Sachiko M、吉田アミ、秋山徹次、伊東篤宏、宇波拓、そして大友良英らについて(ここに大蔵雅彦やユタカワサキをはじめとしてまだまだ加えるべきシーンの担い手がいたこととは思うが)、その多様な試みと実践を「音響」というただひとつのタームで括ってしまうことなどできないし、ノヴァック自身もおそらく批判を覚悟のうえで戦略的にそうした呼び方を採用しているようにみえる。それにそもそも「音響」と言い出したのはノヴァックが最初ではな

    即興音楽の新しい波 | ele-king
  • interview with Acid Mothers Temple | ele-king

    アシッド・マザーズ・テンプルのリーダー、河端一のインタヴューをお届けする。 アシッド・マザーズ・テンプル(AMT)は河端を中心に「アシッド・マザーズ・テンプル&メルティング・パライソUFO」(通称「宗家」)、「アシッド・マザーズ・テンプル&ザ・コズミック・インフェルノ」(通称「地獄組」)、「アシッド・マザーズ・テンプルSWR」等々、AMTの名を冠した多くのバンド/ユニットが存在する。ゴングのようなものだと思えばわかる人にはわかるだろうか。 そのゴングとの合体バンド「アシッド・マザーズ・ゴング」、グルグルのマニ・ノイマイヤーとの「アシッド・マザーズ・グルグル」など、合体ユニットものも数多く存在する。このあたり、非常階段、想い出波止場などの関西アンダーグラウンドの系譜も感じさせる。 AMTは97年のファースト・アルバム以降、ジュリアン・コープによる紹介や英『THE WIRE』誌の表紙掲載(20

    interview with Acid Mothers Temple | ele-king
  • 記憶の為の記録、としての音 ~アピチャッポン・ウィーラセタクン インタビュー | ele-king

    Interview with Apichatpong Weerasethakul 取材:岩佐浩樹・溝口彰子・今泉浩一 通訳:溝口彰子 構成・文:岩佐浩樹 アーティスト写真撮影:田口弘樹(「2CHOPO」提供) 作品画像提供:東京都写真美術館 Dec 29,2016 UP 《ゴースト・ティーン》2013年 インクジェット・プリント 東京都写真美術館で12月13日から始まった、日の公立美術館では初となる個展『亡霊たち』のオープニングに出席したアピチャッポン・ウィーラセタクンはすぐさまオランダに飛んで Prince Claus Awards の授賞式に出席し、また日に戻って数日の滞在中にも同館でのシンポジウムやイメージフォーラム(渋谷)で開催中の特集上映におけるQ&A…と多忙を極める中、そのスケジュールの合間を縫ってインタビューに応じてもらうことができた。 今回の個展(2017年1月29日ま

    記憶の為の記録、としての音 ~アピチャッポン・ウィーラセタクン インタビュー | ele-king
    skam666
    skam666 2017/01/04
    "アピチャッポン映画における特にあの取り立てて事件性があるわけでもないのにこちらの聴覚を異常に鋭敏な状態にさせ続ける環境音の「心地よさと異様さ」はどこから来るのか、という問いからインタビューを始
  • R.I.P. 冨田勲 | ele-king

    冨田勲先生(と見ず知らずの方なのに「先生」とすることをお許し頂きたい。しかし、「先生」としか呼びようがないのだ)の音楽は、ある世代以降の日人における「無意識の記憶」のようになっている部分があるように思える。 たとえば、あの有名な『月の光』『展覧会の絵』『火の鳥』『惑星』を初めとする歴史的なシンセサイザー・アルバムは、「電子音楽」の大衆化における日人の無意識だったといえるし、『ジャングル大帝』『リボンの騎士』『どろろ』などの60年代の虫プロダクション制作の手塚治虫原作のTVアニメや『キャプテンウルトラ』や『マイティジャック』などの特撮ドラマは、ある世代の「幼年期」の記憶だし、『新・平家物語』(1971)などのNHK制作の大河ドラマ、『新日紀行』、『きょうの料理』のテーマ曲などは、ある時代の「お茶の間」の記憶であった。もしくは冨田先生から松武秀樹氏、そしてYMO(以降)へという影響力。つ

    R.I.P. 冨田勲 | ele-king
    skam666
    skam666 2016/05/10
    “冨田勲先生はシンセサイザーによるイノベイティヴな作品を生み出した革新的な音楽家であると同時に、夢と希望を分け隔てなく与えた「戦後日本」を象徴する偉大な大衆音楽家でもあった”
  • interview with Kyle Hall | ele-king

    最初のEPが出た2007年から、あるいはそれ以前から、大きな注目を集めていたカイル・ホールの初来日がやっと実現する。16歳でオマー・Sのレーベル〈FXHE〉から(14歳のときに作った曲で)登場し、翌年には自身のレーベル〈Wild Oats〉を設立。昨年には満を持してファースト・アルバム『The Boat Party』をリリースして高い評価を得た。そのサウンドには、デトロイトという特殊な音楽文化を持つ街で育まれたタフさと、若さと、希望が詰まっている。 現在22歳の彼は、地元であるデトロイト市内を拠点に、世界を飛び回る人気DJとして、レーベル・オーナーとして、そしてプロデューサーとして、誰もが夢見るような生活を送っている……かのように見えるが、実はそれ故のストレスや悩みを抱えているようだ。 今回、「せっかくの初来日だから」とインタヴューを申し込んだところ、実はいちど断られた。ここ最近はほとんど

    interview with Kyle Hall | ele-king
    skam666
    skam666 2016/03/25
    “いい意味での真面目さと成熟さが表れていると思う。本邦初の、1万字を超えるロング・インタヴュー”
  • ele-king vol.7、できました! | ele-king

    さて、紙ele-kingの季節です。 特集はもちろん、QNやtomadなど日の才能、フライング・ロータスなど海外の巨才、小杉武久という伝説まで、インタヴューも濃縮クオリティ。 発売は9月28日(金)です! ●アニマル・コレクティヴ表紙&巻頭インタヴュー!! ●特集 ノイズ/ドローンのニューエイジ! ――コンプリート・ガイド・トゥ・ノイズ/ドローン2001-2012 インディ・ミュージックの世界において、いまふたたびノイズ/ドローンが熱い注目を浴びていることにはお気づきだろうか? あのジム・ジャームッシュまでもが、最近は自身でドローンを演奏しているのだ! とはいえ、「ノイズ」という概念は更新されつつある。そこではいろいろな音がつながり、変化し、日々あたらしい力が生み出されている。今回特集するのはそんな「これからの歴史に残る」ノイズ・ミュージック! ノット・ノット・ファンやエメラルズなど、現

    ele-king vol.7、できました! | ele-king
    skam666
    skam666 2015/12/01
    "インディ・ロックやアンビエント、またニューエイジ的なルーツを持った異才たちの、その背景にある音たちを探っていきます。2001年から2012年までの重要作品をきっちり網羅したディスク・ガイドも収録"
  • R.I.P. 横田進 | ele-king

    テクノ/ハウス/エレクトロニカのプロデューサーとして国内外に多くのファンを持つ横田進が、3月27日、長い病気療養のすえ永眠したことが最近わかった。音楽関係者との接点を持たなかったご遺族が、先日、遺品整理中に見つけた関係者からの手紙を頼りに報告があった。54歳だった。 横田進は、ハウス・ミュージックに触発されて、90年代初頭から格的な音楽活動をはじめている。初期の作品、1993年にドイツの〈ハートハウス〉からリリースされたFrankfurt-Tokio-Connection名義の12インチ・シングルは、都内の輸入盤店でも話題になった。当時勢いのあったジャーマン・トランスの重要レーベルからのリリースだったということもある。が、何よりも、無名の日人がいきなり海外のレーベルから作品を出すことがまだ珍しかった時代のことだった。いまや音楽は世界に開かれている──そんなオプティミスティックな気配がア

    R.I.P. 横田進 | ele-king
    skam666
    skam666 2015/07/15
    “横田進が、3月27日、長い病気療養のすえ永眠したことが最近わかった。音楽関係者との接点を持たなかったご遺族が、先日、遺品整理中に見つけた関係者からの手紙を頼りに報告があった。54歳だった”
  • Pファンクとは何か? | ele-king

    先ごろ来日したばかりのPファンクが、日ツアーを終えた直後の4月18日、レコード・ストア・デイ2015の限定商品のひとつとして、高額ボックス・セット『Chocolate City: London~P-Funk Live At Metropolis』を発売した。14年のロンドン公演を、DVD1枚、CD2枚、12インチ・シングル2枚という3種類のメディアに収めた作品で、パーラメント名義の75年作品『Chocolate City』の40周年記念にかこつけた豪華装丁版。品のある茶色の外箱はチョコレート・ボックス風の仕様、アナログ盤はマイルドとビターのチョコレート・コーティングをイメージした彩色が施されている。ふと思いついて今年の限定商品を価格順でソートしてみたら、案の定、一番の高額商品だった。買うんだから高いの出さないでよ~、と泣く泣く購入したが、公式ライヴ作品ならではのカメラ・ワークと鮮明な映像

    Pファンクとは何か? | ele-king
    skam666
    skam666 2015/05/26
    “Pファンクの軌跡を大まかに辿ってみよう”
  • からだとこころの環境 | ele-king

    Home > News > からだとこころの環境 - ──アンビエント・ミュージシャンにして漢方医の伊達伯欣、初の単行を刊行しました! 蜜と富だけを求め 自分の健康に気を配らないヤツは消え失せろ ジュニア・バイルズ“フェイド・アウェイ” だいたい音楽というのは、健康など顧みないどころか身体に悪いことをさんざんやってきてはしかもその素晴らしい成果を残しているほどの文化なので、健康の問題となったとき、医者から酒は身体に悪いと言われても、どちらかと言えば、呑まずにやってられっかばーろーという立場を支持してきたと言えるだろう。若さ故の暴走だ。ハラが減ったら、コンビニでパンでも買って胃に流し込めばいいだろう。 たしかに若いうちは暴走しても無理が利くのだが、当然、人間の保証期間と言われる40歳を過ぎたあたりから、現実的な支障が出てくる。しかも医療費というのがこれまた金銭的にもバカにならない。それどこ

    からだとこころの環境 | ele-king
    skam666
    skam666 2015/04/30
    “「からだ」「こころ」「環境」についての章があり、そして、巻末には彼のお勧めのアンビエント・ミュージックの作品の解説もあるという、かなり画期的な本”
  • 日本のジャズ・ヒップホップ・シーンの開拓者、Nujabesのためのクラウドファンディング・プロジェトが発足 | ele-king

    におけるジャズ・ヒップホップ・シーンの開拓者といえば、Nujabesである。あの不幸な交通事故から、今年の2月で5周忌を迎える。彼の〈Hydeout Productions〉レーベルから発表された美しい曲の数々はいまも世界中で聴かれているし、再評価されている。そして、同レーベルにはいくつかの美しいハウス・トラックがあり、それは彼が敬愛するJoe Claussell率いるMental Remedyを意識し作曲されたものだ。 いま、共同制作を実現する機会が訪れなかったJoe Claussellとの悲願のコラボレーションがクラウドファンディングで実現しようとしている。 プロジェクトは、NujabesがJoe Claussellへ未発表音源を贈り、ここでしか手に入らない生演奏アンサーリミックスを実現するというもの。Nujabesのそのメロディを鮮やかに蘇らせ、メッセージを込めるトリビュート企

    日本のジャズ・ヒップホップ・シーンの開拓者、Nujabesのためのクラウドファンディング・プロジェトが発足 | ele-king
    skam666
    skam666 2015/01/09
    “本プロジェクトは、NujabesがJoe Claussellへ未発表音源を贈り、ここでしか手に入らない生演奏アンサーリミックスを実現するというもの”
  • interview with Charles Cohen | ele-king

    40年以上のキャリアを誇るチャールズ・コーエンというアーティストだが、決して有名ではない。昨年まで私も存在を知らなかったし、アメリカ東海岸のアヴァンギャルドな音楽シーンにかなり精通していない限り、多くの人がそうであったと思う。その理由は明確だ。彼はほとんど作曲をしないし、レコーディングもしない。即興演奏のパフォーマンスにこだわってきたからだ。 しかもコーエンが演奏し続けてきたのはBuchla Music Easel(ブックラ・ミュージック・イーゼル)という1973年に25台程度しか生産されなかったという、まさに幻のシンセサイザー(*2013年に同メーカーから、40年の時を経てElectric Music Boxという名で復刻された)。 Buchlaは、シンセ・マニア憧れの究極の逸品とされ、日ではヤン富田や坂龍一などが所有している200e Seriesという非常に高価なモジュラー・システ

    interview with Charles Cohen | ele-king
    skam666
    skam666 2014/09/04
    “彼はほとんど作曲をしないし、レコーディングもしない(中略)演奏し続けてきたのはBuchla Music Easel(ブックラ・ミュージック・イーゼル)という1973年に25台程度しか生産されなかったという、まさに幻のシンセサイザー”
  • interview with Traxman | ele-king

    当に暑い。夏の真っ直中だ。少しでも身体が動けば汗が噴き出る。え? フットワークだと? 人生に「たら」「れば」はないが、自分がいま20歳ぐらいだったら「シカゴのフットワーク以外に何を聴けばいい!?」ぐらいのことを言っていただろう。そして、DJラシャドが逝去したとき、気でシーンの行く末を案じたに違いない。DJラシャドは、衝動的とも言えるこの音楽に多様な作品性を与えた重要なひとりだった。 DJラシャドの他界の前には、シカゴ・ハウスのパイオニア、フランキー・ナックルズの悲報もあった。シカゴはふたりの大物を失った。 で、しばらくするとトラックスマンの『Da Mind Of Traxman Vol.2』がリリースされた。 以下のインタヴューで人が言っているように、前作『Vol.1』と同じ時期に作られたものだそうだが、マイク・パラディナスの選曲だった『Vol.1』に対して、今作『Vol.2』は自身

    interview with Traxman | ele-king
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    skam666 2014/08/06
    “ゲットー・ハウスもジュークもフットワークもシカゴではまったくリスペクトされていないのが実際のところで(略)ベテランDJやラジオ、テレビはまったくピックアップしない。インターネット上で盛り上がってるだけ”
  • 第20回:ヤジとDVとジョン・レノン | ele-king

    先日、通勤バスの中で新聞を広げていると祖国の話題が出ていた。東京都議会で女性議員に対して性差別的なヤジが飛び、国内で大きな話題になっているという。『ガーディアン』紙のその記事は、日男女平等指数ランキングで常に下位にランクされている国であることを指摘し、ジェンダー問題の後進国だと書いていた。まあ、ありがちな「東洋は遅れてる」目線の批判的な内容である。 こういう記事が出ると、「女性が強い英国では絶対にあり得ない」「アンビリーバブル」みたいなことを英国在住日人の皆さんがまた盛んに言い出すんだろうな。と思った。わたしも10年前ならそう思っていた。 が、今はそうは思わない。 ****** BBC3で『Murdered By My Boyfriend』というドラマが放送されてちょっとした話題になった。「恋人に殺された」というタイトルの当該ドラマは、パートナーの青年にDVを受け続けて最後には亡くな

    第20回:ヤジとDVとジョン・レノン | ele-king
    skam666
    skam666 2014/06/30
    “高学歴の働く女たちの「顔に青痣のある女はうちの子には触らないでほしい」的なリアクション(中略)女という性をすべて一まとめにして「シスターズ」と叫ぶフェミニズムはいったいどれほど現実的なのだろう”
  • 第19回:ウヨクとモリッシーとサヨク | ele-king

    「俺、UKIP支持に回るかも」 と隣家の息子が漏らしていたというのは数カ月前に書いた話だ。 リベラルでお洒落なゲイ街にはレインボウ・フラッグがはためいているが、貧民街の家々には聖ジョージの旗が掲げてあり、それはまるで、もはや「自分はイングリッシュである」ということしか誇るものがなくなった白屑(ホワイト・トラッシュ)の最後の砦のようだ。と書いたのは一昨年の話だ。 つまり、ずっと前から予感はあった。 5月23日のEU議会選(地方選とセットで行われた地域もある。ブライトンはEU議会選オンリーだった)が近づくと、それは一気に明らかになった。貧民街の家々の窓に右翼政党「UKIP」支持のステッカーが貼られ始めたのだ。だいたい貧民街では選挙前に政党のステッカー貼ってる人なんていなかった。ミドルクラスなエリアに行くと緑の党や労働党のステッカーが貼られていて、玄関先にフラワーバスケットが下がっているようなお

    第19回:ウヨクとモリッシーとサヨク | ele-king
    skam666
    skam666 2014/06/02
    “UKIPに多くのブラックやブラウンの党員がいる(中略)有色人種の党員が「EU圏からの移民を制限(中略)EU圏外の地域から来る移民にもっと入国のチャンスを与えることになり、よりフェアな移民の制限に繋がる」と主張”
  • Stephen Cornford & Samuel Rodgers | ele-king

    ステファン・コーンフォードは英国の音響作家/即興音楽家である。彼は改造したテープ・レコーダーを会場に何台も設置し、それらが同時に(もちろん、アナログな機械ゆえさまざまなズレを持って)発する不連続ループ音響によるサウンド・アート作品などを制作している。公式サイトでは、他にもいくつものインスタレーション作品の動画を観ることができるのだが、そのどれもがアナログな機械の誤動作や独特の響きの揺れなどを活用した「不確定な響き」が耳に心地よい作品ばかりである。人間の介在をまたないキカイノオトの自由な演奏、合奏。 コーンフォードのサウンド・アーティストの側面の音源は、音響作家ジュセッペ・イエラシが運営する物音響レーベル〈セヌフォ・エディションズ(Senufo Editions)〉から2012年にリリースされたアルバム『バイナトーン・ギャラクシー(Binatone Galaxy)』などに音源としてまとめられ

    Stephen Cornford & Samuel Rodgers | ele-king
    skam666
    skam666 2014/05/21
    “改造したテープ・レコーダーを会場に何台も設置し、それらが同時に(もちろん、アナログな機械ゆえさまざまなズレを持って)発する不連続ループ音響によるサウンド・アート作品などを制作”