エチオピアの首都アディスアベバの西約135キロにある兵器工場の検問所。厳重な警戒が続く中、茂みの陰から撮影した=白戸圭一撮影 ◇米国、矛盾の黙認−−「対アルカイダ」優先 エチオピアの首都アディスアベバの西約135キロ。丘陵に広がる農村地帯を車で行くと、エチオピア軍の検問所が姿を現した。約2・4キロ先にあるのは兵器工場「ホルマット・エンジニアリング工場」。非番の女性兵士によると、工場ではエチオピア人と北朝鮮人の技術者・労働者計約200人が住み込みで働く。付近の住民は「一般人は検問所の先に行けないが、アジア人が頻繁に出入りしている」と証言した。 工場はメンギスツ社会主義政権(1974〜91年)時代に北朝鮮の支援を得て建設された。同政権崩壊後、いったんは日用品製造工場への転用が決まったが、エチオピアから独立したエリトリアとの領土紛争(98〜00年)を受け、兵器工場としての再建が決まった。北朝鮮が