関係先の団体のスタッフが、いくら経費を請求してものらりくらりと逃げ回る某社に、内容証明で通告書を送付するため、郵便局にどうすればいいのか聞きに行ったという。 郵便局では、文具店で専用の用紙を購入し、手書きのカーボン複写で、同じものを 3部作成しろなどと、大時代的なことを言われた。 「内容証明郵便を出すって、ずいぶん面倒くさいんだなあ。今どき、こんなもので手書きの複写しなけりゃいけないんだってよ」 彼は、帰りがけに文具店に寄って買ったご大層な内容証明用紙を前にして、溜息をつく。 私も 20年前に、あることで内容証明郵便を送ったことがあり、地元の郵便局で同じ説明を受けた。当時、既にほとんどの文書をワープロで作成していた私は、それを聞いて呆れ果て、「ワープロで 3部プリントアウトすればいいじゃないか」と言ったが、郵便局員は「日本法令の専用用紙で、手書きのカーボン複写が決まり」と譲らなかった。 手