パン生地を先端に巻き付けた竹ざおをコンロの炭火にかざし、焼きたてにジャムやマーガリンを塗ってかぶりつく。青森市のお祭りやイベントでおなじみの「棒パン」だが、どうやら市外では一般的ではないようだ。そのルーツとは!? 5日午前。晴天に恵まれた青森市の青い海公園では、高さ6メートル超の大型滑り台が目玉の冬祭りの一角で、その光景が見られた。1本200円のパン300個が1時間ほどで売り切れるほどのにぎわいだった。 「同じ火のところでぐるぐる回すんだよ」。十和田市から来た会社員、坪利也さん(41)は、初挑戦の長男の海瑠(かいる)君(4)に優しい口調で焼き方を教えていた。さぞベテランかと思いきや、地元では見たことがなく、こうしたイベントで青森市に来た時だけ参加しているという。「人混みの中で食べる雰囲気がまたおいしくさせます」 一方、青森市の会社員、張間久美子さん(33)は「小さいころから、お祭りといえば