全国の書店経営が厳しい状況にある中、甲府市の銀座通り商店街にあるたった「25坪の書店」が独自の取り組みで注目を集めています。ブランディングコンサルタントの櫻田弘文さんが報告します。【毎日新聞経済プレミア】 ◇甲府「25坪の書店」が生き残るワケ 甲府市のJR甲府駅から南に徒歩10分ほどのところにある昔ながらのアーケード街「銀座通り商店街」には、昨年創業100年を迎えた「春光堂書店」がある。売り場面積25坪(約83平方メートル)の街中の書店だが、同店の棚構成の仕方や地元図書館との連携を通じた「地元の知を編集する」活動が全国の同業者から注目を集めている。けん引役は、同店4代目社長の宮川大輔さん(44)だ。 ◇大手にはまねできない棚の工夫 全国の書店経営が厳しい状況にある中、春光堂書店は売り上げを維持している。そんな同店の特徴が、棚の編集の仕方だ。本のラインアップと構成の仕方が独特なのだ。従来は本