自己コントロールの檻―感情マネジメント社会の現実 スポンサード リンク ・自己コントロールの檻―感情マネジメント社会の現実 先日のバカの壁の書評に「それではいい類書はありますか?」というコメントを頂いたので、それに答える形でこの本の書評です。数倍面白いことを保証(当社比)。 ■バカの壁は高くなったのか? 私が「バカの壁」を読んだときに、最初に考えたことは、「バカの壁は確かに存在しているだろう、しかし、近年、その壁が高くなってきているという事実は、誰も証明できていないのではないか?」ということだった。 「キレやすい子どもが増えた」「少年犯罪や凶悪事件が増えた」「幼児虐待、家庭内暴力が増えた」とメディアでは報道されている。コミュニケーションがきちんとできない若者が増えたからだ、という論調はよく聞く。「バカの壁」もまた、そんな主張のバリエーションだと思う。 だが、例えば、少年犯罪は本当に凶悪化し