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2008年11月17日のブックマーク (12件)

  • 『サンタクロースの大旅行』葛野浩昭(岩波書店) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「サンタは昔、ブタの橇に乗っていた!」 クリスマスという社会現象には以前から多大の関心がある。だから、この季節になると血が騒いで仕方がない。前世はトナカイだったのではないかとおもうほどだ。じじつ、昨年はさる研究会でトナカイの着ぐるみを着て「クリスマス・ソングの文化研究」というような発表をした。 トナカイといえばサンタクロースである。でっぷり肥って白髭をのばし、赤い服を着て、トナカイの牽く橇に乗ってやってきて、よい子にプレゼントを配るやさしいおじいさん。こうしたイメージを共有しないひとは、いまの日ではほとんど存在しないだろう。サンタクロースは、だれもが知っているこの季節のアイドルだ。書『サンタクロースの大旅行』は、そのイメージがどのような歴史的プロセスを経て形成されてきたのかを手際よく教えてくれる好著である。 サンタクロースのモデルは、紀元4世紀に実在したキリスト教

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    synapse_books 2008/11/17
    『サンタクロースの大旅行』
  • 『いわいさんちへようこそ!』岩井俊雄(紀伊國屋書店) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「「子どもと遊ぶこと」へのレッスン」 ちいさな女の子が、窓辺でほおづえをついている。すぐ前にはぼうぼうと延びたミニトマト。結わえられた手製のウエルカム・ボードが風に揺れると、そこが「いわいさんち」だ。 「いわいさん」とは、いわずと知れた著名メディアアーティスト岩井俊雄さんである。女の子はその愛娘ロカちゃん。あなたが書を手にとりページを繰りはじめたならば、岩井さんとロカちゃんの「一緒に考えたおもちゃや新しい遊び」がつぎからつぎへと躍りでてくるのに出くわし、まずおどろき、ついでワクワクとした気持ちが湧きあがってくるのに気がつくことだろう。 * この書物の身上はその豊潤さにある。 豊潤さは端的に、このがいろいろな読み方を許していることに現れている。なによりも最初にあげられるべきなのは、父娘が生みだしたおもちゃ群のすばらしさだ。ボール紙と足割りピンでできた自在人形「リベッ

    『いわいさんちへようこそ!』岩井俊雄(紀伊國屋書店) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
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    synapse_books 2008/11/17
    『いわいさんちへようこそ!』著者岩井俊雄さんのほかの本もおもしろそう
  • 『自白の心理学』浜田寿美男(岩波書店) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「「うその自白」と推定無罪」 周防正行が脚を書き監督した映画『それでもボクはやってない』が公開中だ。ひとりの青年が巻き込まれた痴漢冤罪事件の顛末をとおして、日の裁判制度のありようを問う作品である。その主張はなかなか明快だ。現代日の刑事裁判において、推定無罪の原則が事実上機能していないことの告発である。 推定無罪とは、有罪が確定するまでは無罪として扱われること、別言すれば「疑わしきは罰せず」という刑事裁判の原則のことをさす。ところが現実はその正反対、むしろ「推定有罪」とよぶほかないような態度がまかり通る状況にあるという。いったん警察に捕まり被疑者とされたならば、警察・検察における取調べの段階から、まるで罪人であることがすでに決定しているかのような取扱いをうけることになる。起訴されて刑事裁判となったばあい、無罪が確定する割合はじつに0.005%。つまり起訴されてしま

    『自白の心理学』浜田寿美男(岩波書店) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
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    synapse_books 2008/11/17
    『自白の心理学』
  • 逆風野郎!—ダイソン成功物語(日経BP社;日経BP出版センター) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    フィルタが全く要らない「サイクロン掃除機」を発明したダイソン氏の自伝である。 サイクロン掃除機の発明にいたるまでの数々の経験や、発明したサイクロン掃除機を実用化/商品化するまでの様々なできごとや苦労話が楽しげに書かれている。何かを作って世に出したいと思っている人には大変刺激的で面白く元気が出るである。 ダイソン氏はもともとロンドンのRoyal College of Arts (RCA)でデザインを専攻していたのだが、高速に水上を移動できる「水上トラック」や、前輪を球状にすることによってはるかに扱いやすくなった手押し一輪車など様々なものを発明して商売を軌道に乗せた後、たまたま見かけた集塵機を掃除機に利用できることに気付いたのをきっかけに開発を行なったものらしい。英米の掃除機メーカや工具メーカなどに何年にもわたって売り込みをかけたものの、条件の問題で契約に至らなかったり、勝手に類似品を作って

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    「逆風野郎!—ダイソン成功物語」
  • 考える脳 考えるコンピューター - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「スーパーエンジニアが脳を解明!」 脳関連の書籍が激しい勢いで多数出版されているが、脳の知性を実現する実装手法まで示唆したものは少ないだろう。 書の著者Jeff Hawkinsは、圧倒的シェアを誇る携帯端末「Palm」の生みの親であるスーパーエンジニアである。いわゆる人工知能を駆使した文字認識システムの出来の悪さに驚いて、Palm搭載の標準文字入力手法である「Graffiti」を2日で開発してしまったほどのハッキング力を持ち、Palmマニアからは神のように尊敬されている好人物である。そのような究極の成功者であるエンジニアが何故突然脳の研究を始めたのかと思ったら、実は順番が逆で、学生時代から興味があった脳の研究を好きなだけ行なえるようにするために携帯端末ビジネスを立ち上げて大成功させたということらしい。凄すぎる! さて、Hawkins氏の理論によれば、知能の源泉は脳の

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    「考える脳 考えるコンピューター」
  • 『スローなユビキタスライフ』関根 千佳(地湧社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「当のユビキタスコンピューティング」 「ユビキタスコンピューティング」という言葉が流行している。最先端技術の開発で有名なXerox PARCの研究者が将来の計算機環境を予言した言葉だとか、いつでもどこでも計算機が使えるようになるとか、計算機を身につけて生活するのだとか、大袈裟な宣伝が行なわれている割にはユビキタスコンピューティングの便利さが実感できる話を聞くことは少ないので、ユビキタスコンピューティング環境をエンジョイできるのはパソコンやガジェットを愛するオタクだけだろうとか、実際にはほとんど役にたたないだろうとか、否定的な解釈する人が増えているんじゃないかと心配である。 しかし! 書を読むとこれが全くの誤解だということがよくわかる。書には数年後のフツーの家庭のフツーの人々が登場し、仕事や娯楽や恋愛やその他フツーの出来事がいろいろ起こるのだが、彼等がたまたま訪れ

    『スローなユビキタスライフ』関根 千佳(地湧社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
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    『スローなユビキタスライフ』
  • 『新ネットワーク思考―世界のしくみを読み解く』アルバート ・ ラズロ ・ バラバシ(NHK出版 ) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「複雑なネットワークの構造を解析!」 様々な複雑なネットワークの興味深い構造に関する理論と実例について詳しく解説されている。 バラバシ氏はネットワーク構造の研究をしている物理学者だが、 昔はサイエンスライターの仕事もしていたそうで、 様々な話題がまじえられており楽しく読むことができる。 世の中に存在するネットワークはランダムな構造をしていることは無い。 巨大なネットワークであってもノード間距離の平均は意外と短いという事実が しばしば 「スモールワールド」と表現されるが、 ランダムなネットワークではこういう現象は起こらない。 世の中の複雑な事象は「羃(べき)法則」に従うものが多い。 対数グラフ上に描くと直線になるような関係は羃法則に従っていると呼ばれる。 パレートの法則 が成り立つような事象は羃法則に従っていることが多く、 最近流行の「ロングテール」というのもこの一例で

    『新ネットワーク思考―世界のしくみを読み解く』アルバート ・ ラズロ ・ バラバシ(NHK出版 ) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
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    『新ネットワーク思考―世界のしくみを読み解く』
  • アップルコンピュータ株式会社・増井俊之の書評ブログ:『人類が知っていることすべての短い歴史』ビル ブライソン(日本放送出版協会)

    →紀伊國屋書店で購入 「科学の歴史を楽しく学ぼう」 広い範囲にわたる科学の現状や発見の歴史について楽しく学ぶのに絶好のである。 技術を扱う仕事をしている理系の人間でも、 「原子の中身はどうなってるの?」 「宇宙の果てとかビッグバンとかってわかってるの?」 「地球の中身はどうなってるの?」 「バイオって流行ってるみたいだけど何が面白いの?」 といった質問全部にちゃんと答えられる人は少ないだろう。 書を読めば、 このような様々なテーマの研究の現状や歴史について楽しく学ぶことができる。 量子論から宇宙論、生命に到る広い範囲について、 人類が知っていること「すべて」を解説しようというのは 壮大で無茶な試みに聞こえるし、 実際買うのを躊躇するほど厚いなのだが、 教科書的な無味乾燥さを全く感じさせることなく 科学者の人間模様や発見の歴史を魅力的に描きながら 幅広い分野の基的な知識を解説すること

    アップルコンピュータ株式会社・増井俊之の書評ブログ:『人類が知っていることすべての短い歴史』ビル ブライソン(日本放送出版協会)
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    synapse_books 2008/11/17
    『人類が知っていることすべての短い歴史』
  • 『お父さんはやっていない』矢田部孝司 矢田部あつ子(太田書房) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「この人、痴漢です。」という一言がすべてを変えてしまう。今まで築いてきた名誉、信用、家庭、すべてにその一言が亀裂を入れてしまうのである。 「お父さんはやっていない」は、通勤途中で痴漢冤罪に会った人間が無実を証明するまでの手記である。この事件は、無罪判決にたどり着くまで2年もかかっている。ここに記されている矢田部夫の一文字一句には重みがある。 矢田部孝司は、デザイナーという職を生かした観察力と記憶力で留置場の生活と不安な心理状態を細かく刻み込んでいる。彼は几帳面な性格である。一方、矢田部あつ子は、と母親の立場から家庭を通して事件の成り行きを書き綴っている。彼女は強い女性である。同じ事柄を男と女、夫との角度から読める工夫が、ドキュメンタリーと言えどもサスペンス小説を読んでいるようで、飽きることなく先へ先へと進んでしまう。共著の理由は、女性にも読んで欲しいという二人の

    『お父さんはやっていない』矢田部孝司 矢田部あつ子(太田書房) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
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    synapse_books 2008/11/17
    『お父さんはやっていない』映画「それでもボクはやってない」の原点
  • 茂木健一郎の書評ブログ: 『ご冗談でしょう、ファインマンさん(上)(下)』<br>(岩波現代文庫)

    →『ご冗談でしょう、ファインマンさん』〈上〉を購入 →『ご冗談でしょう、ファインマンさん』〈下〉を購入 大学院生の頃、このをくり返し読んだ。10回は読んだのではないか。私が当時読んだのは英語の原書だったけど、この大貫さんの訳はとても良く出来ている。 ファインマンのいたカリフォルニア工科大学は学部学生が一学年に200人しかいない小さな大学だが、ノーベル賞学者をこれまでに30人も出している。とてつもなくアタマの良い人たちの集まっているところなのだが、その中でもファインマンは格別にアタマが良かった。 アタマが良いと言っても、シリアスな顔をしてもっともらしいことをする、というような賢さではない。はちゃめちゃなアタマの良さなのだ。もともと、物理学はこの世界の秩序のもっとも奥深くにある秘密を引き出す学問である。並大抵のアタマの良さではできない。人は、アタマの良さを突き詰めていくと、突然無重力の明るさ

    茂木健一郎の書評ブログ: 『ご冗談でしょう、ファインマンさん(上)(下)』<br>(岩波現代文庫)
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    『ご冗談でしょう、ファインマンさん(上)(下)』
  • 慶應義塾大学(アメリカ文学)・大串尚代の書評ブログ:『メモリー・キーパーの娘』キム・エドワーズ(NHK出版)

    →紀伊國屋書店で購入 「見逃した風景をとどめるために」 数年前、アメリカ・カリフォルニア州に住む友人から子供が生まれたという知らせを受けた。そしてその愛くるしい男の子が、ダウン症であるということも。その知らせをうけたわたしは、無事に彼女の出産が終わったことを喜びながらも、どのような言葉をかければよいのか、正直なところ戸惑いを感じていた。ただなんとなく直感的に、「ああ、この子は親を選んできたんだな」と思ったことを憶えている。たしか彼女にもそう伝えたはずだ。 しばらくして、その友人からある印象的なエッセイが掲載されているURLが送られてきた。「オランダへようこそ」というタイトルのこの短い文章は、障害をもった子供を育てることについて尋ねられることが多かったエミリー・パール・キングスレーという女性が、ひとつの解答として書いたものだった。 赤ちゃんができるということは、休暇に行く最高に楽しい旅行を計

    慶應義塾大学(アメリカ文学)・大串尚代の書評ブログ:『メモリー・キーパーの娘』キム・エドワーズ(NHK出版)
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    synapse_books 2008/11/17
    『メモリー・キーパーの娘』
  • [結] 2008年11月 - 結城浩の日記 - GitとSubversion

    目次 2008年11月30日 - 日曜日 / 2008年11月29日 - 土曜日の夜 / 土曜日 / 2008年11月28日 - 階段の上り方クイズ / 私信 / 『数学ガール』コミックスが増刷(!) / 2008年11月26日 - 『数学ガール』コミックスが大変好評のようです / 2008年11月25日 - 火曜日 / 2008年11月24日 - 月曜日の夜 / 月曜日 / 2008年よかった探しリース / 2008年11月20日 - 木曜日 / 2008年11月19日 - 『数学ガール』コミックスの表紙が到着しました / 2008年11月18日 - 数学セミナー1月号にインタビュー記事が載ります! / 2008年11月17日 - 月曜日 / 2008年11月16日 - 書籍『ゲノムと聖書』 / 土曜日 / 2008年11月14日 - 金曜日 / 『新版暗号技術入門——秘密の国のアリス』

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    synapse_books 2008/11/17
    『ゲノムと聖書 科学者、〈神〉について考える』