●山崎雅弘の「詭弁ハンター」(第6回) ネットのSNSなどで、数年前から「ウイグル話法」という言葉を、しばしば見かけるようになりました。 話法と言っても、特に立派な構造があるわけではなく、何かの意見を表明した人間にいきなり絡んで「ではウイグルはどうなんだ」「何々を批判するなら、なぜ中国がウイグルでしていることを批判しないのだ」と言いがかりをつける、嫌がらせに近い行為です。 私も、この「ウイグル話法」の使い手に、何度か遭遇したことがあります。例えば、2021年2月20日にツイッターで、米国のバイデン大統領が第二次大戦中の米国内での日系人迫害について「米国の歴史の最も恥ずべき時代の一つ」と述べたことを報じる時事通信の記事を紹介したところ、匿名アカウントから次のような反応が寄せられました。 「そんなことよりも、大事なのはウイグルでしょ!」 指摘するまでもなく、この匿名アカウントは私が書いている内