数あるコンビニ寿司の中で、見た目も食感も一歩抜きんでている「チルド寿司」がある。その違いを生んだ商品開発の「こだわり」とは? 比較すると、1社だけが抜きんでていた コンビニエンスストア各社の弁当コーナー。その目立つ位置に、昨年(2012年)あたりから握り寿司(ずし)のパックが並んでいる。「生の魚を使う握り寿司がコンビニに?」といぶかしげに感じる方も少なくないかもしれない。握り寿司というのは、カウンター越しに立つ職人がこしらえて、すぐに口にするもの、という感覚が多くの人にある。それだけに、配送を経てコンビニの棚に並ぶ寿司(すし)の味はいったいどうなのか、と気になるのは確かだ。 大手コンビニ4社の握り寿司を、江戸前寿司の著書を何冊も著している寿司評論の専門家と一緒に比較してみた。寿司の上にのっているタネそのものには各社そう違いはなく、どうということのない質だった。1人前が500円からせいぜい6