ますます広がる日本社会の格差。その日暮らしを強いられる年収100万円程度の人たちは、過酷な環境下でどのように過ごしているのか。今回は年齢とともに過酷さが増す中高年の女性に注目。 総務省統計局の労働力調査(2018年)によると、女性の1451万人が非正規の職員・従業員として働いている。その中のひとり、仕事に真摯に取り組む彼女が、なぜ漂流したのか実態を探る。 ⇒【写真】上司のパワハラを録音したICレコーダー。派遣会社に提出すると紹介がなくなった… 「女性が輝く社会づくり」を政府は掲げているが、職場で輝けず漂流するのは「群れるのも媚びるのもちょっと苦手なんです」という川田明美さん(仮名・42歳)だ。 「就職氷河期の世代で、音大だったので就活は難航しました。やっとの思いで事務職につきましたが、社員50人中で女性はわずか3人。女子トイレもなく、生理用品を捨てる汚物入れも『気持ち悪い』と置かせてもらえ