「ビッグデータっていい言葉だと思いますか?」 昨年秋から、ビッグデータ関連の取材をするたびに、何度かこの質問をベンダーの方にしてみた。結論からいうと、この言葉を「いい言葉だ」と思っている人は、意外に少ない。 筆者の知る限り、「いい言葉だと思わない」という意見は主に以下の三つに大別される。 ・データが大きいかどうかは本質ではない。非構造化データと構造化データをどう組み合わせて扱えるかのほうが本質だ ・インメモリー技術などでバッチ処理が高速に行えるようになった側面をもっと強調するべきだ ・セミナーを開催してみると、ビッグデータという言葉に具体的なイメージを持てていない人が多いように感じる つまるところ、ベンダーサイドの主な心配は「『ペタバイト級のデータを扱う』ことだけがビッグデータの範囲だという認識が広がると、関心や活用イメージを抱いてくれるユーザーが少なくなってしまうのではないか」という点に