鳩山由紀夫首相の資金管理団体の偽装献金問題をめぐり、新たな疑惑が浮上した。首相の母親(87)が首相と、弟の鳩山邦夫・元総務相側に9億円ずつ提供していたことが「『貸し付け』ではなく、納税が必要な『贈与』にあたる」と問題視されるなか、首相の姉にも資金が提供されていたというのだ。 仮にこれが事実であれば、姉は政治家ではないことから、「もはや政治資金ですらなく、単なる『相続対策』なのではないか」との指摘も出そうだ。過去にも、自民党幹部が政治家でない息子に生前贈与した金融債が「資産隠し」として問題化したことがある。 母親の資金提供は「政治資金」ではなかった これまで問題とされて来たのは、首相の母親から鳩山「兄弟」への資金提供だ。具体的には、母親が04年から08年にかけて、鳩山家の資産管理会社「六幸商会」が管理していた口座から現金を引き出し、鳩山首相と弟の邦夫氏に、約9億円ずつを提供していたとされる。