小林化工によると、意識障害などの健康被害は150件を超え、飲んだ70代女性と80代男性が死亡した。服用者が車を運転中に意識を失う交通事故も20件以上起きている。 爪水虫の薬に睡眠剤を混入させるミスは、人の健康と命を預かる製薬会社として致命的である。任意の行政調査だけではなく、警察が刑事事件として強制捜査する必要があるだろう。 製造の手順や品質検査がことごとく無視されていた 問題の薬は「イトラコナゾール錠50『MEEK』」。市販薬ではなく、医師の処方箋がなければ購入できない薬だ。今年9月~12月に出荷した9万錠に1錠あたり5ミリグラムの睡眠導入剤成分「リルマザホン塩酸塩水和物」が混入していた。1回あたりの最大投与量の2.5倍になり、意識がもうろうとする危険性が高い。 小林化工は1961年に設立された。安価な後発医薬品(ジェネリック医薬品)の製造や販売を行い、アレルギー性疾患の治療薬や抗生物質