活字世代の団塊マーケットを当て込んで創刊された雑誌の中で、そのものズバリの誌名で話題となった「dankaiパンチ」(飛鳥新社)が、隔月刊を月刊誌化する構想の手前で模索が続いている。世代の総合情報誌を目指したこの2年の経験を通して、「団塊」という言葉のイメージを考えてみる。(木村彰一) ◆「60年代づくし」で創刊 「団塊パンチ」というネーミングを聞いたとき、「これだ!」と思った、と同誌の編集長赤田祐一さん(46)はいう。 「パンチ」の語は、60〜70年代の若者にアイビーファッションなど新しいライフスタイルを広めた週刊誌「平凡パンチ」から採られた。狙いは定年を迎えつつあるこの世代と「パンチ」との再遭遇。コンセプトは「従来の年齢観にとらわれない生き方」「精神のアンチエイジング」だった。 赤田さんは92年に編集した「磯野家の謎」を大ヒットさせ、その後もサブカルチャー雑誌「クイック・