10年後に読んでも面白い音楽ブログ。「10年経ってみないと全てを語れない」の気持ちを込めた“10年レビュー”など。全ての音楽は絶妙な関係性を持って存在しているのです。 佐野元春 / Cafe Bohemia <1986年> 「ファンに謝りたい」と彼は言った ポップス、つまり大衆音楽は、ただそこに音があるだけでは存在価値が無いと僕は思っている。音を聴く人(リスナー)がいて、その耳、心にどう響くのか? そこまでの経緯を含めて初めて大衆音楽はその存在価値を持つのではないだろうか。 例えば、ロック・ギターの基本テクニックに「チョーキング」というのがある。弦を左指で強引に引っ張ることにより、五線譜では分類できない中間的な音階を鳴らす。これも、“鳴っている音”だけで考えれば、単に「不快な音」でしかないのだが、リスナーの耳、心を通して、高揚感、怒り、陶酔を感じる音として認識される。John Lenn