ならぬ事はならぬ 会津魂 2009年9月15日14時38分 印刷 ソーシャルブックマーク 松平保定さん、右は家紋の会津葵 松平保久さん 菅家一郎さん、後ろは当時の会津若松城 お殿様とは、今の日本人にとって、どんな存在なのだろう。例えて言うなら「へそ」みたいなものではなかろうか。 歴史的役割はすでに終えているが、地方によっては心のよりどころ、中心に位置し続ける。 そんな物語を、まずは福島県の会津から始めよう。 ◇ 昨年2月16日夜のことだ。 TBSの歴史クイズ番組で流れた出題が、会津の人たちの心を逆なでした。 「明治元年の戊辰戦争の際、会津若松城に籠城(ろうじょう)した人たちが城を明け渡した、とんでもない理由とは?」 正解がなんと「糞尿(ふんにょう)が城にたまり、その不衛生さから」。 会津若松市役所には翌朝から「おもしろおかしく史実をねじ曲げている」「抗議すべきだ」と怒りの声が多く寄せられた