少年院では、少年たちが二度と犯罪に手を染めないように導くため、どのような教育が行われているのか。社会復帰を控えたある少年と、その担当法務教官にインタビューした。(前篇はこちら) 少年院に入った当初、B少年は一人部屋の戸を閉め誰とも関わろうとしなかった。その後20人程の寮生活が始まってからも極力人との関わりを避けていた。 本来ここに来る少年たちは、約1カ月間一人ぼっちの鑑別所生活を送っているため、集団生活が始まると自ら周りと関わり合い、はしゃぎたくなるもののようだ。けれど、B少年は違った。両親の不仲、大人社会への不信感が心を頑なにしていた。また、自分の意志を周りに伝えることが苦手なため、限られた交友関係の中で過ごしてきたこともその要因だと考えられた。だから、当初は自分の気持ちを話すのが苦手で、未熟なコミュニケーション能力のために周りとぶつかっていた。 「期間が長いからやる気が無かったんです。
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