群馬大大学院医学系研究科の石川治教授(皮膚科学)らの研究グループは19日、寄生虫の感染でアトピー性皮膚炎が改善する仕組みを解明したと発表した。 仕組みを応用すれば、新たな治療法の開発につながると期待されるという。 グループは、アトピー性皮膚炎が先進国で多く、発展途上国で少ない原因の一つとして、寄生虫の感染が関係していると考えられていることに着目。 湿疹があるマウスに、寄生虫のマラリア原虫を感染させたところ、感染症状が進むにつれて湿疹が改善したという。 その皮膚を調べた結果、免疫力に関係するナチュラルキラー(NK)細胞が増加していることが分かった。一方、NK細胞が増加しないよう薬剤を投与したマウスでは、湿疹は良くならなかった。また、マラリア感染で増加したNK細胞を、湿疹がある別のマウスに静脈注射したところ、症状が改善したという。 天野博雄講師は「感染でNK細胞が増加する仕組みを解明し、感染以