青色レーザーダイオードを実現した赤崎先生、天野先生、中村修二さんがノーベル賞を受賞されました。本当におめでとうございます。 特に中村修二さんは企業(日亜化学)での仕事で受賞したわけですから、私は中村さんよりも下の世代ですが、企業で技術者だった私は大変勇気づけられました。 大変失礼な言い方をすると、赤崎先生は偉すぎて雲の上の存在ですが、中村修二さんならひょっとしたら自分もなれるかもと、企業などで実用研究をしている技術者にも思われるところがあるのが、今回のノーベル賞は良いですね。 また実は私は学部、修士の時に青色レーザーに関連する研究をしていたので、昔(学生時代)を思い出して感慨もひとしおです。 当時は青色レーザーを目指して、今回受賞したGaNとZnSeが激しく競争。いずれの陣営も日本の企業・大学が中心で、「日本を制したものが世界を制する」という、日本の黄金期でした。 私は「負け組」であるZn
東芝をやめて大学に移ってから7年が経ちました。大学に移った当初は全く研究資金が無くて金策に走る毎日。そうしているうちに助けて下さる方いて、何とか研究室を立ち上げることができました。 当時はまだ日本の半導体はそれなり頑張っていたので、半導体産業への期待という意味で国家プロジェクトが立ち上がり、その恩恵も受けました。 おかげさまで研究室が立ち上がり、研究スタッフも集まり、多くの方のご支援のおかげで、自分では思ってみないほどの成果をあげられました。 まさか毎年ISSCCで発表できるなんて、思ってもみませんでした。 研究はとても好調ですが、実は今、予想外の逆風にさらされています。 自分の研究は順調だし、古巣の東芝のフラッシュメモリ事業も絶好調、ビッグデータを蓄えるストレージ産業も絶好調。自分の周辺だけは何の問題もありません。むしろ、状況は良くなる一方。 ところが、気付くと、周囲の他の日本の半導体や
オバマ大統領が来日した際、日本未来館で東大発のロボットを開発するベンチャー、シャフトの創業者たちと彼らの製品のロボットと会ったそうですね。 ロボットと言えば、日本のお家芸。今でも産業用のロボットは非常に日本企業が強いです。 その一方、二足歩行のようなヒューマノイドのロボットはおもちゃとしては面白いけど、なかなか産業として離陸することが難しい。 介護ロボットとして有望と言われていますが、実用化はまだ遠そうです。 産業が広がらないために、シャフトもなかなか日本では資金を集められなかったと言われています。 結局、グーグルに買収された(してもらった)。 投資対象としてロボットを評価する時に、おそらく日本のメーカーは、ハードウエアとしてロボット単体の商売を考えたのでしょう。 そうすると、最近のロボットは、高度なセンサを搭載し、AIなどを使って賢いアルゴリズムを実装して高機能化してきたと言っても、まだ
「小保方さんを見て、女性でかわいそうと言うおっさんが居るようだけど。そういう女性やおっさんこそが、マジメに仕事をしている女性の敵なんですよね。要はやった仕事の中身で評価してない。」 というツイートがたくさんリツイート(今のところ1200くらい)されて、やっぱり同じように感じている方が多いんだなと実感しました。 小保方さん個人のことは私はもちろんわからないので、良くある一般的な話として、書こうと思います。 痛感するのは、こういうオジサンは女性を評価している振りをして、実際は正反対。女性の仕事の中身を見て評価しているわけではないということ。 オジサンは飲み会とかで若い女の子をチヤホヤできて楽しいし、こうした女性の方も楽して仕事ができるという共犯関係(男を使うことも)。 こういうのは、どの職場でもある程度はあるのでしょうが、理系の企業では女性がとても少ないので、女性は希少価値。で、比較的多いのか
CESで話題になっていた、インテルのSDカード型コンピュータ。 たくさん報道されていますが、例えばPC Watchの記事に内部構造が詳しく掲載されています。 「IntelのSDカード型コンピュータ「Edison」の詳細が判明」 さて、私は同業者、というかインテルよりもずっと前に東芝でSDカードの開発にも関わっていました。 SDカードには実は記憶部のフラッシュメモリだけでなく、メモリを制御するコントローラー(システムLSI:SoCの一種)が搭載されています。 また、無線通信のモジュールもコントローラーのオンチップに作ることは可能ですから、今でも技術的にはSDカードはインテルが示したオンチップコンピュータのようなものなのです。 インテルの試作品では基板上にパッケージ品のSoCとフラッシュメモリを横に並べて実装してますが、SDカードはもっと進んでいて、ベアチップをカード内に3次元に実装している。
パンダ、あぁパンダがみたい、っていう時ありますよね?私にもありました。2009年に。なのでパンダを見に行ってきました。 上野動物園のパンダは(首都東京にいるので)すごく取り上げられますが、日本で一番パンダがいる(未確認)のは和歌山の南紀白浜アドベンチャーワールドです。そこで、我慢できずに朝からひとりで車を飛ばして和歌山までいきました。関空あたりから出発したのですが、着くまでに2〜3時間くらいでしょうか? 開園前に到着して、バックヤードツアーに参加したかったのですが、ついたのは開園ちょっと過ぎ。そしてバックヤードツアーはもう定員に至ってしまっていました残念。なので、もしバックヤードツアーに参加されたい方は、アドベンチャーワールド側のホテルに泊まるか、朝早起きしてがんばってください。 あとは写真を淡々と貼っていきます。パンダは園の一番奥にいます。 園に入るとこんな感じで、柵も何にもないところ、
自分は大学院を卒業して20年たつのだけれども、同期の連中の身の振り方をみると、終身雇用で会社に勤めあげる人なんて、ほんの一部。 就職した時には、東大の工学部の同期たちは、自分も含めて、いわゆる大手企業、メーカーや金融機関、商社などに就職して行った。 その時は、特にメーカーは世界の中で競争力があったし、日本メーカーの間で転職はできないとも言われていたので、就職した会社に一生勤めるのは普通だ、という認識だったと思う。 つまり、ほとんどの人は、終身雇用のつもりで、就職をしていた。 それが、20年後の今では、最初に就職した会社に勤め続けている人は、同期の中でも1/3も居るかどうか。 就職した時と、その後の展開は、全然違ったものになりました。 まず、90年代、私たちが20代の時に、金融バブルがはじけ、盤石だと思われていた、大手の金融機関がバタバタと倒れて行った。 特に、東大生は長銀に就職した人が多か
今日は、春の叙勲の日で、昼ごろ起きて新聞をつらつらと読んでいて思ったことを書きます。 勲章をもらう人ってのは、だいたいが政治家と官僚と大学教授ばかりが延々と並んでいるのですが、ときどき経営者が入ってきます。まあ、叙勲のために会長職に居座るとか業界団体の幹部に居座るとかという話がたくさんあって、それ自体が老害なんだろうというような批判もあるわけですが、それはさておき。 今日、勲章をもらった経営者がそうであるということを言いたいわけではないのですが、勲章をもらう年齢はだいたい70歳前後です。ということは、これらの経営者が、経営者に選抜される社内での功績をあげた時期は、だいたい1990年代前半であろうと思われます。このころに常務とか専務とかで功績を挙げ、1990年代後半から2000年代前半に大企業のトップに登りつめた人、あるいは90年代前半に部長職とかで、2010年代に入ってから経営トップになっ
プリキュア、お好きですか? わたしは好きです。現在放映中のドキドキプリキュアももちろん毎週楽しく見ています。トランプをモチーフとした四人のプリキュア(スペードに当たるキュアソードの苗字が「剣崎」であること、敵幹部の一人の声優などから、数年前のライダーを想起させられます)、童話「幸せの王子」を引用するような趣味の良さ(「この幸せの王子!」というセリフは衝撃でした)、そして、超人・聖人である主人公マナを頂点とする三角錐関係の行方から目が離せません。しかし、ツイッターを見ていると、このドキドキプリキュアにひとつの大きな批判があるようです。その内容を大雑把にまとめると、以下のようなものになります。「ちょっとした欲望を抱いただけで化け物扱いされるのはヒドい」ドキドキプリキュアにおける悪役であるジコチュー(敵組織全体の名前でもありますが、ここでは各回に登場するモンスターを指す)の発生プロセスはこうです
http://pub.ne.jp/yowata/?entry_id=2102966から孫引き『英語教育』2009年5月号で,菅正隆氏(国立教育政策研究所)が「マスコミの怪」と題してこんな事を述べておられる(p. 56)。(中略)だから新聞報道に対しては,100%信じてかかってはいけない。 2月に広島で開かれた教研集会の報道も同様である。ある小学校の先生が,自校の英語活動について発表した。それに対し,朝日新聞は,その先生が,さも英語活動を批判しているかのように書き立てた。しかし,実際は,「様々な課題もあるが,子どもたちが生き生きとし,楽しく活動をしているのを目にすると,やってよかったと思う」と結んでいたのである。しかし,新聞では,その課題のみを取り上げて,「だから,小学校での英語は問題だ」との流れを作り上げた。報道後,先生サイドから朝日新聞に抗議,訂正を申し入れたが,すでに後の祭りである。(
ヒカルちゃん*1にバースデーカード送ったよ、と彼女は笑う。エヘヘと照れたようにほころぶ口元が、目に浮かぶ文字列。今度子供たちも交えてスカイプしよう、うちの子は日本語あまり話せないけど。―――だったらヒカルも同じ、と私もすかさず打ち返す。 そうして、ひとしきり互いの近況や育児ネタに興じた後、まるで世間話のようにさりげなく、彼女は「今だから言える話」を切り出した。「あたし、子どもの頃いつも寂しかったんだよねー」と。 想定外だったのは、結婚しても子どもが出来ても、寂しさから卒業できなかったこと。あたしには父がいない。もちろん、一つ屋根の下で暮した生物学的父はいる。育児にも割と協力的な人だったし、子どもに経済的な不自由はさせない人だった。だけどやっぱり、あたしに父はない。 いじめられて「学校に行きたくない」と言ったとき、彼は学校を休ませてはくれたけど、理由を聞こうともしなかった。助けてくれなかった
生活悪夢。rejectとretractはざっくり言うと、reject:投稿された論文が、その学術誌の掲載には値しないと判断され突っ返されること。retract:学術誌に掲載された論文が、何らかの不備により取り下げられること。のことで普通は両立しないはずです。何が起こったのでしょう。Eye of the needle? Paper about camels gets rejected, then published, then retracted « Retraction Watchより。 論文:RETRACTED: Detection and genotyping of GB virus-C in dromedary camels in the United Arab Emirates 10.1016/j.vetmic.2010.06.026 : Veterinary Microbiolo
http://b.hatena.ne.jp/entry/anond.hatelabo.jp/20130122131752この増田君が責められる理由が正直よく分からなくてもやもや。そりゃ彼がどのように子育てにコミットしてるか書き込みからは分かんないけど、コミットしてない前提でコメントするほどの根拠もないように思える。女の実家は近くにあるから頻繁に行っていることが推測されるのに男の実家に行くの多い少ないとか、外野がそれこそ口出しするようなことなんだろうか。これが女性の書き込みならこんな風な対応にならないと思うんだけどなー。触ると拒否されるのが傷つくって、一緒に暮らしている人のされる対応としてそりゃ切実な悩みじゃないですか。それを聞かずに親としての自覚を持て、っつってもうまく行かないような気もするよ。ネットの世界ってリアル以上に夫や父親に厳しすぎる気が少しします(もちろん妻や母親にもだけど)。こ
Campaign | Boston University最近卒業後、初めて出身校に寄付をしました。といっても、オンライン経由でたったの10ドル。極めてカジュアル、とても小額。 同じ卒業生の友人に言わせると「10ドルとか小額でいいので寄付を続けることが大切、そうすると自分の出た大学の価値が上がることに貢献できるよ」。そうそう、最近大学から送られてきた卒業生向け雑誌にも、彼の名前が載ってました。小額でも、とにかく寄付した人の名前は、雑誌にきちんと小さく載ります*1。その名簿、彼らの卒業年度を見てると、2008とか2011とかゴロゴロしてるので、割と卒業直後から寄付をさくっとする人が多め。 Boston University Campaign Donation Form使ったのはこのサイトです。Give onlineとかえらいことタイトルがダイレクトですね。てか卒業してから、しょっちゅう寄付クレ
ひろみつ先生 しっかりしてください 僕は自分より立場の弱い人への個人攻撃はしない。しかし、一定の権力を持つ人間で、その権力を私議する人間は許せない。また、これから批判する高木浩光なる人間の言動で、いかに、日本のイノベーションが削がれているか、シリコンバレーでも聞いたし、実際、被害に遭っている人たちからも数多く聞いた。
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