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ブックマーク / artscape.jp (64)

  • 【ロンドン】複製が伝えるもの──ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館 キャストコートでの経験から:フォーカス|美術館・アート情報 artscape

    古代から現在までの5000年にわたるコレクション、とくに装飾美術とデザインが充実していることで知られているロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート美術館(以下、V&A)。広大な展示室のなかでも、キャストコートは吹き抜けの二つの大きな展示室からなり、ミケランジェロのダビデ像をはじめとする著名な彫刻作品や建造物の石膏の複製(キャスト)が圧倒的な迫力で並ぶ。19世紀の開館当初、そのコレクションは職人や芸術家の教育、それによる製品の質の向上による経済活性化を目指して公開された。現在、オリジナルが経年や環境の変化によって劣化していくなかで、複製がもつ価値も変化しつつある。キャストコートで、コンサバター(保存修復師)としてさまざまな展示品の修復に携わった森尾さゆり氏に、キャストの修復作業の実際と今日的な意義についてご寄稿いただいた。(artscape編集部) V&Aにあるサンティアゴ・デ・コンポステ

    【ロンドン】複製が伝えるもの──ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館 キャストコートでの経験から:フォーカス|美術館・アート情報 artscape
    tsysoba
    tsysoba 2021/09/07
    V&Aの石膏の複製(キャスト)を通じて、博物館・美術館における「複製」の意味について論じている。デジタルアーカイブとも関連する論点。
  • ポロトコタンのあゆみ 1976-2018:キュレーターズノート|美術館・アート情報 artscape

    来年4月24日に北海道白老町に開館する予定の国立アイヌ民族博物館を含む民族共生象徴空間(愛称ウポポイ)は、これからいよいよ最後の準備に取り掛かるところである。「キュレーターズノート」掲載第2回目となる今回は、一昨年まであった一般財団法人アイヌ民族博物館(通称ポロトコタン)をめぐる近年の動きを振り返りながら、民族共生象徴空間が担っていく役割について考えてみたい。 開館迫る国立アイヌ民族博物館。手前はポロト湖 [撮影:筆者] 白老という土地に根ざして 白老は古くからアイヌの人たちが居住する地として知られ、明治以来、多くの人が観光などで訪れていた。そうした人たちにアイヌ文化を紹介するため、当初は白老の市街地にあった「白老アイヌコタン」を、1965年にポロト湖畔に移設することとなり、その経営のために白老観光コンサルタント株式会社が設立された。こうして観光施設としてのポロトコタンは誕生した。 197

    ポロトコタンのあゆみ 1976-2018:キュレーターズノート|美術館・アート情報 artscape
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    tsysoba 2019/11/13
    2018年に閉館した、アイヌ民族博物館(通称ポロトコタン)の活動の振り返り。国内外様々な交流活動が行われていたことが分かる。知らなかった。
  • あいちトリエンナーレ2019、最後の7日間:キュレーターズノート|美術館・アート情報 artscape

    キュレーターを務めたあいちトリエンナーレ2019が10月14日に閉幕した。75日の会期のうち、65日という長期にわたり、トリエンナーレ内の一企画である「表現の不自由展・その後」(以下、「不自由展」)を中止したことをお詫びする。まず、観客から作品を見る機会を奪った。報道を通じて展示内容を知り不快感を抱いた人にも、実際の展示を見て確かめてもらう機会すら作れなかった。次に、作家から作品を展示する機会を奪った。そして、不自由展の企画者である表現の不自由展実行委員会が企画を発表する機会を失わせた。合意なく中止を決定したことは表現の不自由展実行委員会の信頼を著しく損ねた。さらに、トリエンナーレ実行委員会が不自由展を中止したことで、トリエンナーレのほかの出品作家に、自らの表現に対しても制限を加えられる危機感を直接的に感じさせた。社会に対しても、美術機関としての信頼性を損ねた。 「表現の不自由展・その後」

    あいちトリエンナーレ2019、最後の7日間:キュレーターズノート|美術館・アート情報 artscape
    tsysoba
    tsysoba 2019/11/13
    反省点も率直に記載された、表現の不自由展再開後の状況に関する貴重な記録。
  • 芸術の自律性をいかに回復させるか──あいちトリエンナーレ2019から私たちが引き継ぐべき課題:キュレーターズノート|美術館・アート情報 artscape

    この連載は「キュレーターズノート」という名称で、展覧会レビューと自館事業の紹介を繰り返し行なっている。その定期的な報告が難しいと感じたのは東日大震災のとき以来かもしれない。この8月から9月にかけて、なるべく普段通りの日常を過ごそうとする自分がいたのも確かだが、結局のところ、多くの時間が「あいちトリエンナーレ2019」をめぐって怒り、考えたことや知らなかったことをほかの人と共有し、いくつかの活動に参加することに費やされた。したがって、今回はいつもの連載とは異なり、「表現の不自由展・その後」展の中止とそれによって引き起こされた出来事をめぐって考えたことを書く。 ※稿は2019年9月22日時点で書かれたものであり、その後の経緯については加筆していません。 戦争を生み出した人間の罪──《旅館アポリア》の複層性 ただ、もちろん今回のあいちトリエンナーレにも多くの優れた作品が展示され、それを十分に

    芸術の自律性をいかに回復させるか──あいちトリエンナーレ2019から私たちが引き継ぐべき課題:キュレーターズノート|美術館・アート情報 artscape
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    tsysoba 2019/10/02
    「公立博物館が完全に独立していると考えるのはおそらく理想主義であり、むしろ絶え間ない交渉によって自由を獲得しなければならない」等、様々な論点を提示。図書館や大学の関係者も必読かと。
  • 〈資料〉がひらく新しい世界──資料もまた物質である:フォーカス|美術館・アート情報 artscape

    展覧会場に置かれている作家の直筆の手紙やスケッチ、当時のパンフレットやチラシ。以前は、展覧会場の終盤に、興味のある方だけご覧ください、とでもいうかのようにひっそりと置いてあったものが、いまでは作品と同じ並びで展示されていることがある。アーカイブや二次資料と呼ばれるそれらから、私たちは作品からだけでは得られない面白さや新たな発見を得る。この春、リニュアール・オープンした美術館のコレクション展で、そんな展示をご覧になった方も多いと思う。美術館の図書館司書として二次資料の収集・整理・保存・公開などに関わってきた鏑木あづさ氏に、展覧会のなかの資料展示についてご寄稿いただいた。(artscape編集部) 「百年の編み手たち─流動する日の近現代美術─」展 展示風景 [Photo: Eiji Ina] 展示室に入ると、まずは『月映(つくはえ)』(1914-15)があった。版画家・恩地孝四郎(1891-

    〈資料〉がひらく新しい世界──資料もまた物質である:フォーカス|美術館・アート情報 artscape
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    tsysoba 2019/06/20
    アートアーカイブズや、文学館資料の展示の可能性を、最近の事例を通じて論じたもの。図書やマンガの展示を考える際にも参考になるかも。
  • 【韓国】アーカイブとしての映画祭の可能性──ソウル実験映画祭(EXiS)レポート:フォーカス|美術館・アート情報 artscape

    2018年7月12日から19日にかけて、韓国にてソウル実験映画祭(Experimental Film And Video Festival In Seoul|EXiS)が開催された。今回、筆者はEXiSに参加したので、ここでは実際に観たプログラムや、アーカイブ映画祭について考えたことをレポートしたい。 EXiSのメインポスター(左)と[Film Curatorship]のポスター(右) EXiSについて EXiSは今年で15回目の開催となり、国際的な実験映画のシーンにおいても存在感のあるイベントとなっている。上映会場は、デジタルメディアシティにある韓国映画の保存・研究を行なう公共機関である韓国映像資料院(Korean Film Archive)と、景福宮の近隣にある私立美術館であるアート・ソンジェ・センター(Art Sonje Center)、そして映像作家のコミュニティによって運営され

    【韓国】アーカイブとしての映画祭の可能性──ソウル実験映画祭(EXiS)レポート:フォーカス|美術館・アート情報 artscape
    tsysoba
    tsysoba 2018/09/26
    過去の歴史を掘り起こし、研究者・キュレーターのネットワークを構築する、「映画の総体的な概念を新たに生成してゆく有機的な場」としての映画祭の可能性について。
  • 中西夏之《紫・むらさき XVII》──浸透していく無限「林道郎」:アート・アーカイブ探求|美術館・アート情報 artscape

    ※《紫・むらさき XVII》の画像は2018年5月から1年間掲載しておりましたが、掲載期間終了のため削除しました。 絵画という装置 美術館の企画展が太陽なら、常設展は月かもしれない。いや、常設展のほうが太陽なのかもしれない。数年間の周到な準備期間を経て、国内外から逸品が一堂に会する企画展は、メディアにも大きく取り上げられ、貴重な美との出会いに多くの人々が集まり華がある。一方、美術館の所蔵品を鑑賞する常設展は、行列に並ばなくてもゆっくりと鑑賞できる。常設展は、いつ行っても常に同じ作品と思いがちだが、季節や所蔵品の特徴を引き出すテーマによる入れ替えなどがあり、時にはキラッと光る思いがけない作品と出会うことがある。歴代の学芸員らが収集してきた作品は美術館の骨格とも言えるだろう。しかも鑑賞料は企画展よりお安い。心と体のために、全国常設展めぐりというアートツアーも計画できそうだ。 東京国立近代美術館

    中西夏之《紫・むらさき XVII》──浸透していく無限「林道郎」:アート・アーカイブ探求|美術館・アート情報 artscape
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    tsysoba 2018/05/18
    アート・アーカイブ探求[日本編]の最終回。10年、120回。次回からは世界編とのこと。
  • 疾走する中国──的|芸術中心での「越後正志:中国製造」展:キュレーターズノート|美術館・アート情報 artscape

    3月に北京に新しいアートセンター「的|芸術中心(de Art Center)」がオープンした。若手キュレーターの夏彦国が立ち上げたスペースだ。場所は紫禁城からも近い中心部である。若手と言っても夏は、その前は北京有数の現代美術館「紅磚美術館(Red Brick Art Museum)」の館長を務めていた。私は、昨年12月に初めて夏と出会い、韓国のキュレーターのコウ・ウォンソクとともに「学術委員」という立場で新しいアートセンターを構想した。そして夏によるオープニング企画に続く、2回目の展覧会を企画した。4月に始まり、現在開催中である。 北京のアートスペースに関わったことは、私にとって大きな刺激となった。まず驚いたのはスピード感である。12月に会って、3月や4月に展覧会をしたいと言う。聞けば、予算もまだ当てがないとのことである。日の美術館なら翌年度の展覧会の予算をその前年度の秋に提出するという

    疾走する中国──的|芸術中心での「越後正志:中国製造」展:キュレーターズノート|美術館・アート情報 artscape
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    tsysoba 2018/05/18
    SNS等の中国ネット環境レポートとしても興味深いが、躊躇しないリスクテイクや意思決定のスピード感が圧倒的。
  • 美術鑑賞における情報保障とは何か:キュレーターズノート|美術館・アート情報 artscape

    2020年の東京パラリンピックの開催や、国連の障害者権利条約採択に伴う日における障害者差別解消法の制定など、さまざまな背景が重なり、障害を扱う芸術活動が著しく増加している。そもそも一口に「障害を扱う」と言っても、活動の種類は多種多様で、どういったスタンスから計画されたものなのか、同じように見えても違う場合が多々ある。当事者支援なのか、研究目的なのか、芸術の社会的な役割を模索するものなのか。また、作品をつくる側ではなく、それを鑑賞する側として障害のある人を想定することも忘れてはならない。両方が進んでこそ、真の意味での障害者の芸術活動の参加になるのではないだろうか。そこで今回は、視覚障害を例に、美術鑑賞における情報保障の可能性について考えてみたいと思う。 「きくたびプロジェクト」 横浜美術館 2018年1月14日〜3月4日 [撮影:中島佑輔] 障害を扱うさまざまな芸術活動 障害を扱う芸術活動

    美術鑑賞における情報保障とは何か:キュレーターズノート|美術館・アート情報 artscape
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    tsysoba 2018/05/18
    「視覚障害を例に、美術鑑賞における情報保障の可能性」を実践例なども踏まえ検討。知覚のあり方の違いを踏まえ、なお作品を共有する可能性の議論が刺激的。
  • 映画の聖地「国立映画アーカイブ」誕生──文化と経済を循環させる保存の力:デジタルアーカイブスタディ|美術館・アート情報 artscape

    今春、2018年4月1日、国立美術館の映画専門機関として「国立映画アーカイブ」(英語名称:National Film Archive of Japan[略称 NFAJ])が東京・京橋に誕生した。2年後に迫った東京オリンピック・パラリンピックを前に、その文化プログラムが全国各地で行なわれているほか、文化庁が東京・霞が関から京都市へ、2021年度中の格移転に象徴されるように、日文化政策は歴史的転換期を迎えている。「国立映画アーカイブ」は、東京国立近代美術館フィルムセンターを改組し、独立行政法人★1国立美術館の6館目の機関となる。わが国初の映画文化振興のナショナルセンターとして機能を強化させ、国立の施設では初めての「アーカイブ」という名をつけた映画アーカイブだ。1895年にフランスで生まれ、娯楽性と芸術性が共存する映画と、デジタルアーカイブはどのように連関していくのだろうか。初代館長の岡島

    映画の聖地「国立映画アーカイブ」誕生──文化と経済を循環させる保存の力:デジタルアーカイブスタディ|美術館・アート情報 artscape
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    tsysoba 2018/04/05
    岡島尚志館長インタビュー
  • AOMORIトリエンナーレ2017:キュレーターズノート|美術館・アート情報 artscape

    今回のお題は「AOMORIトリエンナーレ2017」。棟方志功の出身地ということで「版画のまち・あおもり」を掲げる青森市が1998年に市政100年を記念してスタートさせた公募展「あおもり版画大賞展」がそのルーツである。2001年からは「あおもり版画トリエンナーレ」と改称し、2007年の3回展からは「あおもり国際版画トリエンナーレ」という名称の国際公募展に。そこから2回の開催を経て、2014年には「AOMORI PRINT トリエンナーレ2014」とみたび変化、「版」をテーマに「作品公募」と空間表現を競う「企画制作公募」の2部門制となる。今年度は「さらに拡張」(開催概要より)し「PRINT」という言葉を削除した「AOMORIトリエンナーレ2017」として開催された。毎回のようにタイトルや内容が変わるためか、正直に言うと青森に住んでいてもなかなか印象の定まりにくいプロジェクトではある★1。今回つ

    AOMORIトリエンナーレ2017:キュレーターズノート|美術館・アート情報 artscape
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    tsysoba 2018/04/05
    青森と版画を巡る話が面白すぎて、トリエンナーレのことが頭に入らない…
  • いまここでしか見ることのできない展覧会をつくる──学芸員としての35年を振り返って:キュレーターズノート|美術館・アート情報 artscape

    いまここでしか見ることのできない展覧会をつくる ──学芸員としての35年を振り返って 川浪千鶴(高知県立美術館) 2018年04月01日号 私が福岡県立美術館から高知県立美術館に移籍したのは、2011年の7月。今年の3月末に約7年間の任期が終了する。美術館の学芸員を都合35年以上続けたことになる。好きなことを仕事にできてうらやましいとよく言われるが、好きだけではこうも長くは続けられなかっただろう。とはいえ、飽きずに歩んできた道のりを振り返ってみれば、それが美術と美術館の魅力を説明することにつながるかもしれない。 1980年代に福岡県立美術館に採用された私には、「地域と人々に育てられた学芸員」という自負がある。福岡という都市空間とそこで展開されたアートシーンの賑わいは、90年から2000年にかけて目を見張るものがあった。公立美術館や民間組織の垣根を越えたプロジェクトなどを通じて学び、影響を受

    いまここでしか見ることのできない展覧会をつくる──学芸員としての35年を振り返って:キュレーターズノート|美術館・アート情報 artscape
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    tsysoba 2018/04/05
    高知県立美術館、写真のコレクションがすごいのは頭にあったけど、こんなこともやってたのか。
  • 【パリ】偉大な科学者の功績を展示する方法──「実験者、パスツール」展:フォーカス|美術館・アート情報 artscape

    パリは年明けからセーヌ川の増水と大雪による交通機関の麻痺など自然災害によるアクシデントに見舞われたが、ようやく肌寒さの中に春の気配を感じられるようになった。インフルエンザ・ワクチンを打ちましょうという広告も落ち着き、三寒四温を繰り返しながらパリは夏のバカンスに向けて陽気さを取り戻そうとしている。 今回訪れたのは、グラン・パレの科学技術博物館「発見の殿堂」で開催中の「実験者、パスツール(PASTEUR L'EXPÉRIMENTATEUR)」展だ。細菌学者パスツールの功績を演劇仕立てにした展覧会を見る前に、会場となったグラン・パレ周辺について触れてみたい。 会場となったグラン・パレはプティ・パレ(現在はパリ市立プティ・パレ美術館)と向かい合い、セーヌ川に架かる37の橋のひとつアレクサンドル三世橋を挟んで左岸のアンヴァリッドへと続く。この一帯は、1900年のパリ万博のために建設されたものだ。橋の

    【パリ】偉大な科学者の功績を展示する方法──「実験者、パスツール」展:フォーカス|美術館・アート情報 artscape
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    tsysoba 2018/04/05
    仏グラン・パレの科学技術博物館「発見の殿堂」での展示。面白そう。
  • アニメーションアーカイブの現状 2017:デジタルアーカイブスタディ|美術館・アート情報 artscape

    2017年「東京アニメセンター」が秋葉原から東京・市ヶ谷のDNPプラザへ移転し、国立新美術館では国立として初めてとなるアニメーション展が行なわれている。クールジャパンの具体例として名が挙がるアニメーションだが、その作品や資料の保存については語られる機会が少ない。アニメの原画と映像保存の現状、アニメアーカイブの対象範囲と分類法、原画のデジタル化手法、アーカイブ構築の方法、業務での利活用と資料の公開状況など、アニメーションアーカイブの現状をプロダクション・アイジーのアーカイブグループリーダーである山川道子氏にご執筆いただいた。山川氏は文化庁のデジタルアーカイブ事業に関わり「メディア芸術データベース(開発版)」構築にも参加された。 はじめに 12月18日まで国立新美術館において開催中の「新海誠展」はご覧になりましたでしょうか? 国立の美術館で初めてアニメーションの展示を格的に行なったことに驚か

    アニメーションアーカイブの現状 2017:デジタルアーカイブスタディ|美術館・アート情報 artscape
  • 「2017年に印象に残った読みモノはなんですか?」:フォーカス|美術館・アート情報 artscape

    2017年は重要な芸術論の邦訳や、多彩なアーティストブックが相次いで出版され、さまざまなかたちで、アートについて「読む」経験に触れる機会の多い年となりました。しかし、そもそも「読む」とはどういった行為なのでしょうか。私たちは普段、やウェブサイトに載っている文字だけでなく、絵画や身体の動作、ひょっとしたら路傍の石ころから、なにかを「読んでいる」と言えるかもしれません。そこで、2017年にartscapeで取り上げたアーティストの方に、「2017年に印象に残った読みモノ」について質問しました。「読む」経験とは、私たちが思っている以上に豊かな行為なのかもしれません。 執筆者 青野文昭(美術家) 岩崎貴宏(美術家) 志賀理江子(写真家) 砂連尾理(振付家、ダンサー) 野口里佳(写真家) 藤野高志(建築家) 青野文昭(美術家) タンス 《水源をめぐるある集落の物語:東京─吉祥寺・井の頭AD2017

    「2017年に印象に残った読みモノはなんですか?」:フォーカス|美術館・アート情報 artscape
    tsysoba
    tsysoba 2017/12/16
    ブックガイドではまったくないので注意。「読む」ことの多様性と可能性を考える記事。
  • 「実験場としてのミュージアム」のつくりかた ──科学博物館エクスプロラトリアム:キュレーターズノート|美術館・アート情報 artscape

    前回は筆者が勤務している山口情報芸術センター[YCAM]を題材にこれからの公共文化施設と社会との関係性をラボやエデュケーターといった観点から論じた。今回は科学博物館という枠組みを超え、先進的な活動を行なうエクスプロラトリアムの取り組みを通じて、引き続き社会のなかでのミュージアムの可能性を考察していく。 photo by Peretz Partensky 科学、芸術、そして人間の知覚のミュージアム エクスプロラトリアム館内、広大な敷地に実験性溢れる展示物が並ぶ。1969年パレス・オブ・ファイン・アーツに開館、2013年に湾岸倉庫Piers15&17に移設、リニューアルを経て現在に至る。 photo by Shawn Clover Exploratorium(エクスプロラトリアム)は米国カリフォルニア州サンフランシスコ市のベイエリアにある科学博物館。NGO組織で運営されている。1969年の開館

  • 【ストックホルム】原子炉跡で見る「天から送られた手紙」──中谷宇吉郎写真展:フォーカス|美術館・アート情報 artscape

    【ストックホルム】原子炉跡で見る「天から送られた手紙」 ──中谷宇吉郎写真展 野村志乃婦(コーディネーター、ドイツ語通訳・翻訳) 2017年04月15日号 2月17日、スウェーデンのストックホルムで中谷宇吉郎の写真展「Letters from Heaven(天から送られた手紙)」を見た。高谷史郎によるアーティスティック・ディレクションのもと、膨大な研究資料から選び出され、高解像度ジークレープリントとして蘇った雪の結晶と火花放電の写真35点が展示されていたのだ。2014年の札幌国際芸術祭に出品され、その後、中谷の出身地で雪の科学館がある石川県加賀市に寄贈され、中谷宇吉郎記念財団との共催によって展示が実現した。 北欧を巡る中谷宇吉郎の雪の結晶 昨年11月、東京で早すぎる初雪が降り、気象庁がスマホで撮影した雪の結晶を送るようTwitterで呼びかけた。その際「雪は天から送られた手紙」という言葉が

    【ストックホルム】原子炉跡で見る「天から送られた手紙」──中谷宇吉郎写真展:フォーカス|美術館・アート情報 artscape
    tsysoba
    tsysoba 2017/04/20
    現在はイベントスペースとして使用されているスウェーデン王立工科大学の元実験用原子炉建屋での展示。非日常性の極致、という感じ。
  • 創造経済とデジタルアーカイブ──文化が経済成長の源泉となる時代:デジタルアーカイブスタディ|美術館・アート情報 artscape

    創造経済とデジタルアーカイブ ──文化が経済成長の源泉となる時代 河島伸子(同志社大学経済学部教授) 2017年01月15日号 文化経済学者が展望する文化文化資源の風景、またデジタルアーカイブとはどのような世界なのだろう。文化と経済の関係、文化政策を研究し、「文化は経済発展の源泉」と語る『コンテンツ産業論』の著者でもある同志社大学経済学部教授の河島伸子氏に、文化と経済のプラットフォームとしてのデジタルアーカイブについてご執筆いただいた。2017年には、「デジタルアーカイブ推進コンソーシアム」が発足される。文化にも経済にも寄与するデジタルアーカイブを、どのように活用すればライフラインとして実社会へ役立つものとなるのだろうか。 文化、心の豊かさを大切にしなければならないということに正面切って反対する人はあまりいないが、従来、日社会全体としては経済を優先してきたものである。すなわち、文化とは

  • キュレトリアル・スタディズ11:七彩に集った作家たち:artscapeレビュー|美術館・アート情報 artscape

    会期:2016/07/27~2016/09/19 京都国立近代美術館[京都府] 店頭におけるファッションの引き立て役であり、優秀な販売員でもあるマネキン。日における洋装マネキンの製造は1925年、島津マネキンの創立にはじまる。手がけたのは島津良蔵(1901-1970)。島津製作所社長・島津源蔵(二代、1869-1951)の長男で、東京美術学校の彫刻科に進み、朝倉文夫に学んだのち島津製作所に入社する。当時島津製作所の標部は人体模型の制作や輸入マネキンの修復を手がけていたが、マネキンの製造販売を行なうことが決定され、良蔵がその担当者となった。1937年、ここに作家として加わったのが良蔵と同じく東京美術学校彫刻科出身の向井良吉(1918-2010)だった。第二次世界大戦中の1943年にマネキンの製造を中止した島津製作所は、戦後その製造を復活させなかったが、島津良蔵と向井良吉は共同して1946

    キュレトリアル・スタディズ11:七彩に集った作家たち:artscapeレビュー|美術館・アート情報 artscape
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    tsysoba 2016/10/08
    京近美、こんな面白そうなことやってたのか。会期後のレビューで知る切なさよ。
  • 日本の美術館にアーカイブズは可能か? シンポジウム「日本の戦後美術資料の収集・公開・活用を考える」:デジタルアーカイブスタディ|美術館・アート情報 artscape

    2016年3月20日、国立新美術館で、シンポジウム「日の戦後美術資料の収集・公開・活用を考える〜大阪新美術館建設準備室所蔵『具体美術協会』関係資料を中心に〜」が開催された(大阪新美術館建設準備室・国立新美術館・文化庁主催)。シンポジウムの目的は、大阪新美術館建設準備室が所蔵する「具体美術協会」関係資料(以下、「具体」関係資料)の事例を契機として、同様のアーカイブズ資料を日の美術館が収集・公開・活用していくために必要な条件や課題を整理し、特に美術館関係者と共有することにあった。登壇者は美術資料と深い関わりを持ってきた(元)美術館職員ばかりだが、アーカイブズに関しては全員が門外漢の立場にある。日の美術館では、学芸員や美術図書室の司書が別の業務の合間にアーカイブズの整理を担当している場合が少なくない。アーカイブズの問題を取り上げるシンポジウムにあえてアーカイブズの素人集団で臨んだ理由は、

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    tsysoba 2016/04/18
    必読。「日本美術史研究に携わるすべての者が、まずはアーカイブズを整備して維持することの重要性と責任、そしてその想像を絶する困難さをもっと正確に理解すべき」