前回の対談では、法的分析をするための3つの視点を整理した。(1)データフローのステージ…端末機器やクラウド、解析、解析結果の提供、それに基づく利用、(2)データの属性…ライフログ系なのか、M2M系なのかという区分、(3)法律上の舞台の登場人物…データ保有者や第三者、提供先、ビッグデータの事業者――である。 今回は、データの属性を特に念頭に置きつつ、主にデータ取得時に、どのような注意が必要なのかを掘り下げて聞いていく。(ITpro編集部) ※ ※ ※ 岡村 これまで(前回記事を参照)説明してきた3つの法的な視点を念頭に置いて、本論に入りたいと思います。まず、データの属性に関して、ライフログ系から説明しましょう。 ライフログ系の典型例としては、スマートフォンの端末に保存された情報を想像してもらうといいと思います。スマートフォン端末の中には、その端末の電話番号だけでなく、電話帳だとか、メール