今回のコラムも、矢倉の攻め方のご紹介をしていきます。それでは、第1図をご覧ください。 【第1図】 先手の飛車が少し変わった場所にいますね。通常でしたら、▲1七香~▲1八飛と1筋に飛車を寄る場合は、香の下に飛車を配置しますが、今回は香の上に飛車がいる形です。 さて、この場合はどう攻めていくのでしょうか? もちろん、▲1五歩△同歩▲同飛といくのは、△同香▲同香△1九飛でまったく攻めにならず、ダメです。かといって、▲2八飛~▲1七香~▲1八飛と形を直すのは手数が掛かりますし、第1図になる前に、1八に飛車を寄った手が完全な無駄になってしまいます。 ▲1五歩と攻めるのはダメ、形を立て直すのも手数が掛かってダメとなると、どうすればいいの? ということになりますが、盤上をよく見てください。働きがイマイチな攻め駒が一枚ありませんか? そちらを使っていきます。第1図から▲2六銀と、まだ中途半端な位置にいる銀