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ブックマーク / ponanza.hatenadiary.jp (9)

  • 電王戦2017最終局前夜 - 山本一成とPonanzaの大冒険

    一ヶ月ほど前の世界コンピュータ将棋選手権で将棋プログラムelmoに負け準優勝でした。あとで検証したところ、Ponanza173勝 elomo89勝 4引分 勝率65.8%でした。(対局条件は10秒秒読み・Xeon24core ・定跡なし・クラスタなし・Deep Learning未使用)なかなか公平な対局条件をつけるのは難しいですが、まだなんとかPonanzaのが強そうと言えそうですね。 ただ、最近のコンピュータ将棋は半年で以前の自分に対して勝率75%くらい強くなるのが普通なことなので、このままなにもしないと半年もしないうちにPonanzaがほんとうの意味でトップではなくなりますね。 世界コンピュータ将棋選手権は優勝ももちろん目指していましたが、実は同じくらい大事にしていたことがあります。それは盛り上げることでした。もちろんこれは私だけの努力でなく、皆さんのおかげなのですが、とにかくよく盛り

    電王戦2017最終局前夜 - 山本一成とPonanzaの大冒険
  • 将棋倶楽部24に参戦してみた 4日目 - 山本一成とPonanzaの大冒険

    今日も棋譜紹介をしていきます。まずPonanzaは内容的に完敗していた将棋 ・Verdict(R2844)戦 まずは評価値グラフから、後手番がPonanzaです。これを負けると(比較的双方公平な条件のもとで)久しぶりにPonanzaは対人間で敗北ということになります。 評価値は最大-2000程度まで落ち込んでいました。それどころか詰んでいました。 実はこの局面先手は▲32金(そこからなのか・・)からの詰みです。しかしPonanzaは自玉の詰めろに気がついておらず△85桂、そこで先手の方が▲31金△12玉▲33銀不成が悪手、△77桂成▲同玉△88角(!)で一気に攻守が入れ替わってしまいました。はぁPonanzaもやっぱり色々ダメなとこいっぱいあるのですね・・・ ・satoko1985(R3098)さん戦 ここからの3手一組が人外的な手でした。 △45飛▲48飛△24歩(!!?) 飛車とは一体

    将棋倶楽部24に参戦してみた 4日目 - 山本一成とPonanzaの大冒険
    tzccinct
    tzccinct 2015/12/11
    一つ目 激指14七段+ △4四角(1491)。二つ目△4五飛▲4八飛の後 激指14Pro+ △8五歩(114)。
  • 将棋倶楽部24に参戦してみた 3日目 - 山本一成とPonanzaの大冒険

    今日はPonanzaが指した人類に指せない(相当指しづらい)一手を紹介します。 ・twostep(R2944)さん戦 若干後手のPonanzaが良さそうですが、先手が駒損で猛攻を仕掛けている場面です。ここでのPonanzaの一手は結構衝撃です。 Ponanzaの指し手は△85飛(!!!??)▲32歩成△同金▲同香成△35飛▲39歩△32飛 まさかの飛車の大ワープでした・・ ・brown_rat(R3047)さん戦 人間的にはすこし後手Ponanzaの作戦負けを感じなくもないですが・・・ Ponanzaの指し手は△65歩(?)▲同歩△88角成▲同金△33銀(??) なんと一歩損して角交換したまま駒組みを再開しました。実戦では先手が6筋の位を維持しようとしますが。明確に有利になったという感じではありませんでした。

    将棋倶楽部24に参戦してみた 3日目 - 山本一成とPonanzaの大冒険
    tzccinct
    tzccinct 2015/12/10
    一つ目 激指14Pro+ △8五飛(-817)。二つ目 激指14Pro+5 △4四歩(39)。
  • 将棋倶楽部24に参戦してみた 2日目 - 山本一成とPonanzaの大冒険

    面白かったPonanzaの手の紹介をします。 ・satoko1985(R3107)さん戦 次に後手からの△55角という飛車銀両取りが見える所で Ponanzaの指し手は ▲22角△55角▲24飛(!!?)△88角成▲31角成(詰めろ)△71金▲21飛成 ・GOKIGENSAN(R2805)さん戦 ここからのPonanzaの指し手は△55飛(!)▲同銀△同角▲18飛△28銀 そんなんでいいのという指し手です。ゴキゲン中飛車に類型がありますね。 ・umimachi(R2944)さん戦 今先手が68銀と動かした所、△同角成▲同金△87飛成とかが見えますが・・・ Ponanzaの指し手は△87飛成(!)▲同金△68角成 どれもなかなか人間には指しづらい手順ですね。

    将棋倶楽部24に参戦してみた 2日目 - 山本一成とPonanzaの大冒険
    tzccinct
    tzccinct 2015/12/09
    一つ目 激指14Pro+ ▲2二角(285)。二つ目 激指14Pro+ △5五飛(-311)。三つ目 激指14Pro+ △8七飛成(-865)。
  • 羽生善治名人と戦いたい - 山本一成とPonanzaの大冒険

    皆さんお久しぶりです。Ponanza作者山一成です。ブログを更新しよう、更新しようと思いつつ、半年くらいサボってました。 第四回電王戦、団体戦最後ということで電王戦Finalが発表されました。開催は2015年3月から4月ということです。今回も選りすぐりのプロ棋士が出てくる模様です。 また電王戦Finalに出場するコンピュータを選定するために、コンピュータ同士の対戦、電王トーナメントが2014年11月1日(土)、2日(日)、3日(月・祝)に行われます。 今回の戦いが終わったら、電王戦は終わりなんでしょうか・・ 羽生善治名人とコンピュータが戦うことは無いのでしょう・・ せっかくここまで来たのですから名人と戦いたいです・・ 今回の電王トーナメントの優勝したら、クラウドファンディングをして名人と戦う道を道を模索しようと考えてます。羽生名人と戦うにはいくらお金が必要かわからないのですが、最強コンピ

    羽生善治名人と戦いたい - 山本一成とPonanzaの大冒険
  • 電王戦第4局 ツツカナと森下九段の観戦記 - 山本一成とPonanzaの大冒険

    4/5(土)小田原城で先手ツツカナと後手森下九段の対局が行われた。二人の紹介についてはこの記事を参考にしてみてください。この記事では早速将棋の内容を見ていこう。ちなみに局はリアルタイムで番組を見れてないので、記事の内容の精度がかなり自信がないです。その点ご了承ください。 ツツカナ、森下九段共に矢倉を趣向して、悩ましい序盤の変化が幾つかあったが、いかにも森下九段が好きそうな手厚い陣形となった(第1図)。プロ棋士の方に聞いたのだが、第1図はありそうで、それほど実戦例が多くないそうだ。 第1図 善悪はともかく後手の森下九段は自身の将棋人生を表すかのような手厚い矢倉に 4筋、5筋を中心に長い長い中盤が始まります。こういった押し引きが矢倉の醍醐味と言えます。しかし遠山先生のブログでの以下の記述でもあるように、長い長い中盤をコンピュータとねじり合う将棋を勝つのはものすごく大変というイメージがあります

    電王戦第4局 ツツカナと森下九段の観戦記 - 山本一成とPonanzaの大冒険
  • 電王戦第3局 豊島七段とYSSの観戦記 - 山本一成とPonanzaの大冒険

    3月29日、大阪あべのハルカスで第3回電王戦第3局、豊島七段と将棋プログラムYSSの対戦が行われた。人類側の2連敗で迎えて局、ここで勝たなければ人類の負け越しが決まってしまう。対局に先立って豊島七段のプレッシャーはいかばかりであっただろうか。早速観戦記を書く前に、少しだけ対局する(?)二人の話をしよう。 豊島七段は序盤中盤終盤と隙のない棋風で知られている。私は何度か豊島七段とお話する機会があったのだが、彼の印象はニコニコ動画のPVなどで受ける印象そのものである。純粋さ、実直さ、そして将棋に対する圧倒的な熱意。未来の名人を予感させるには十分なものであった。プロ棋士間の棋力をイロレーティングで表した結果によると、非公式ながらプロ棋界でも片手に入る実力があるとも言われている。 YSSのプログラマ山下さんについてもお話しよう。山下さんは昔から積極的に情報を発信しており、山下さんが作ったこのサイト

    電王戦第3局 豊島七段とYSSの観戦記 - 山本一成とPonanzaの大冒険
    tzccinct
    tzccinct 2014/03/30
    激指13では△6二玉ではまだ評価値+58で、その後の△3一銀が+154でやや悪いことになっているんだけど、Ponanza だと△6二玉の時点で+400程度になっているとは。激指13は△3一銀にかえて△2五歩なら-10でまだ互角。
  • 電王戦第2局 佐藤紳哉六段とやねうら王の観戦記 - 山本一成とPonanzaの大冒険

    菅井五段と習甦の対戦から一週間息つく暇もなく、2014年3月22日両国国技館で、電王戦第2局佐藤紳哉六段とやねうら王の対戦が始まった。様々なゴタゴタがあったこの第二局なのだが、それはまた今度にしよう。今回は将棋技術的な背景を解説していく。 先手やねうら王の初手▲1六歩で始まった局だが、迎えてやねうら王が▲7七角としたところだ(図1)。ここで佐藤六段が方針の岐路を迎えている。プロ同士の一局なら△同角成の一手といっても過言ではない。そうでなければ先手に居飛車にされ、一局ながら端の位をとったことを大きく生かされてしまうだろう。しかし佐藤六段は知っていたのだろう、このまま△4二玉とすれば、やねうら王は居飛車にせずに、ノーマル四間飛車にして自分が居飛車穴熊にできることを。 第1図 やねうら王が▲7七角とあがった所 そして作戦は成功して、やねうら王はノーマル四間飛車に佐藤六段は居飛車穴熊に囲うこと

    電王戦第2局 佐藤紳哉六段とやねうら王の観戦記 - 山本一成とPonanzaの大冒険
  • 電王戦第1局 菅井五段と習甦の観戦記 - 山本一成とPonanzaの大冒険

    2014年3月15日、電王戦第3局 ▲菅井竜也5段-△習甦の一戦が有明コロシアムで行われました。結果は前評判を裏切り習甦の勝利となりました。その試合についてコンピュータ開発者の視点から、観戦記を書いてみます。 図1 25手目 菅井五段が3八銀と美濃囲いを作った所 図1は現在プロ同士の戦いではまず見られなくなった形です。理由は後手の居飛車の進展性が無いとされているからです。ここから後手は仮に穴熊に組めたとしても、5筋を制圧されていることが大きくうまくいきません。一方先手は指したい手がいっぱいあります。この辺りがコンピュータ将棋が序盤が上手くないと言われる理由ですね。 図2 34手目 習甦が3二金としまった所、ゴキゲン中飛車側の岐路 進んで図2は先手が主導権を握っている局面です。ここで問題がないなら▲6八飛と回りたいところです。一見△7三桂でなにも意味がないようにみえますが、後手はこの桂馬を跳

    電王戦第1局 菅井五段と習甦の観戦記 - 山本一成とPonanzaの大冒険
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