いま振り返ると、私の野球人としての実績を支えてきたものは、人間を観察し、洞察する力であった。キャッチャーとしての仕事は、ピッチャーが投げたボールがバッターの前を通り過ぎるときの打者の瞬時の反応を観察し、それを分析、洞察して次の配球に生かしていくことである。まさにそれは人間観察に明け暮れた毎日だった。(「はじめに」より) これは、『リーダーのための「人を見抜く」力』(野村克也著、詩想社新書)の著者のことば。いうまでもなく球界で数々の実績を打ち立ててきた大物ですが、つまり本書では、「監督として実体験から学び得てきた『人を見抜く』ノウハウ」を紹介しているわけです。第2章「どんな人間か本質を見破る方法」に目を向けてみましょう。 人には超一流、一流、超二流、二流の4タイプがいる 大胆にも思えますが、著者は選手のことを「超一流」「一流」「超二流」「二流」と4つのタイプに分類しているといいます。たとえば
そもそも、「ビジョン」とは何か? 田坂教授は、著書『知性を磨く 「スーパージェネラリスト」の時代』(光文社新書)の中で、これからの時代には、「思想」「ビジョン」「志」「戦略」「戦術」「技術」「人間力」という「7つのレベルの思考」を垂直統合した「スーパージェネラリスト」が求められると言われています。 そこで、前回から、この「7つのレベルの思考」を一つずつ取り上げ、それぞれのレベルの思考を深め、それぞれのレベルの知性を磨く方法について、述べて頂いています。 田坂:そうですね、前回は「思想」のレベルの思考を深める方法について述べました。 では、今回は、第二の「ビジョン」のレベルの思考を、いかに深めていくべきか、ですね? 田坂:そうですね。ただ、「ビジョン」のレベルの思考を深めていくためには、まず、「ビジョン」という言葉の意味を、正しく理解すべきですね。 それは、どういう意味でしょうか? 田坂:世
「中間管理職って、何やってるの?」 「謝罪!」 「何、それ?」 「日々、謝罪の嵐。朝、会社に行くと、『マジ??』って事件ばかりで。その対応に謝りに行く。それが日課。しかも、 最近は、“わけのわからない謝らせ方”が出てきたもんだから、ストレスが溜まってます」 これは6名の部下を抱える、中間管理職の知人とのやりとりである。 わけのわからない謝らせ方――? ・半沢直樹風、土下座 ・地方県議風、泣き落とし ・偽作曲家風、イメチェン謝罪 ・維新の会風、丸刈り謝罪 今年はいろんな“謝罪”が世間を賑わしたが、わけのわからない謝らせ方っていったい何? 以前、CA時代の同期が、「最近のお客さんは、突然、なんの予兆もなく怒り出すから、わけがわからない」と、嘆いていたことがあった。が、この知人曰く、 「怒るのは当然だという事態が発生する。だから、謝りに行く。ところが、わけのわからない事態になる」 というのが、わ
広野 彩子 日本経済新聞社NAR編集部次長 朝日新聞記者を経て日経ビジネス記者、2013年から日経ビジネス副編集長。日経ビジネスオンラインでコラムの執筆・編集を担当。入山章栄氏の著作『ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学』を担当。 この著者の記事を見る
自分が相手にどう評価されるか、好かれるか嫌われるかは結局のところ相手の問題であって、自分が心を開いた相手にはただ全力で委ねるしかない。 頭では分かっててもやっぱり嫌われたくないし、できれば良く思われたい。だからこそ対人関係においては探り探りのジャブを入れる。いつか勇気を出してストレートを打ち込まなければ試合にならずに終わるか力不足で惨敗するかどちらかなのに、ジャブに次ぐジャブ。臆病者でいる限り、延々と続くジャブ。自分への自信のなさもそんな情けない試合の一因だから、自分に自信を持てるように頑張るぞっていうのも実は解決策ではなくて、結局自己評価なんて主観的な評価は相手には全然関係のないものなので、そもそも相手との関係の中に持ち出すことがお門違いなのだ。私は私なので後はあなたにお任せします、が出来るかどうか。いい試合が出来るか出来ないかはただそこに尽きる。 先日、友人のデザイナー鷺森あぐりちゃん
2014-01-14 優しい人ほど他者に期待しない 考え方 「成人すること」と「大人になること」は違う - ゆーすとの日記 ちょっと時差が空いてしまいましたがこの記事を読ませていただいて…。 「大人になるということは他人に期待をしないこと」というのは確かにそうかもと思いましたが、私は「優しい人ほど他人に期待をしていない」とも思います。 人は自分が期待するほど、自分を見ていてはくれないが、がっかりするほど見ていなくはない 作者: 見城徹,藤田晋 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2012/04/12 メディア: 単行本(ソフトカバー) 購入: 4人 クリック: 199回 この商品を含むブログ (13件) を見る フールプルーフという言葉をご存知でしょうか。 製品設計などで使われる用語で、ユーザーが誤った捜査をしても事故に繋がらないような設計のことを指します。 直訳すると「愚者にも耐える
「やっぱり女の幸せっていうのは、子供を産んで育てることなんですかね?」 あらら。そ、それを私に聞かれても、正直困るのではありますが……。 先週、多くの方たちが驚き、祝福し、そして、激励した、安藤美姫さんの出産&現役続行報道の翌日。ある男性に冒頭のように聞かれてしまった。 そう。私的には、“聞かれてしまった”感、ありありだったのである。 「結婚しても人生観は変わらなかったけど、出産したら激変した」 「子供のおかげで、仕事と家庭のリセットボタンがうまく入るようになった」 「こんなに自分のことを愛してくれる男性(=自分の息子)がいるってことに、最高の幸せを感じた!」 子供を産んだ友人たちから、こんな“母親になる幸せ”話を聞かされたことは度々ある。だが、残念ながら私には未知の世界。 年齢を重ねると出産ネタはタブーなのだが… おまけに、年齢を重ねてくると、お互いの事情をかなり分かり合った友人同士でな
こういう人は、仕事ができませんね。 1. 仕事を「弱みを克服するための手段」だと考えている。仕事を「強みを生かす手段」ではなく、「弱みを克服するための手段」と捉えている人は、仕事ができません。 たとえばぼくは「ウェブデザイン」が苦手なんです。とはいえ仕事で必要なので、「ウェブデザインもできるようになりたい」と考えています。 んで、よく見かけるのが、そういう人間が「今回の企画のウェブデザインは、ぼくに任せてください!未熟ですががんばります!」と手を挙げてしまうという事態です。やる気がある新人とか、やってしまいがちですね。 この場合、確かにぼくは成長できるかもしれませんが、仕事の質は確実に下がります。だって、デザイン苦手なんですから。 こういうケースは当人に「成長意欲」があるので、ややこしいです。 組織に余裕があればメンターを付けて成長を見守ることができますが、納期が短いプロジェクトなんかだと
――前回は、画期的な商品や、これまでにない卓越した新技術を開発するために、コンセプトがいかに重要かをうかがった。では、コンセプトはどうやってつくればよいのか。一般的な注意点はあるか。 コンセプトは、プロジェクトの本質を簡潔な言葉で表現したものだ。そして、理屈を超えたものである。だから良いコンセプトをつくるためのマニュアルはない。 前回紹介した5代目「シビック」のコンセプトである「サンバ」は論理的な思考の結果から導き出されたものではないし、我々が開発したエアバッグのコンセプト「技術の故障なら技術で解決できる」も論理的に正しいことを証明できない。しかし、技術の故障だから何らかの技術的な解決手段が必ずあるはずという信念を我々は持っていた。 ホンダではこうした信念や意志、熱気、ワクワクした気持ち、カオスなどが融合したものを“想い”と呼んでいる。Steve Jobsがこだわった“情熱”と、ほとんど同
2012年01月11日22:33 by tkfire85 72年前に出版されたアイディア作成術の本がすごすぎる。 カテゴリ管理人 雑談 tkfire85 アイデアのつくり方posted with amazlet at 11.04.22ジェームス W.ヤング 阪急コミュニケーションズ 売り上げランキング: 729 Amazon.co.jp で詳細を見る 帯に書かれた「60分で読めるれけど一生あなたを離さない本」というコピーもウソじゃない。1940年、広告代理店、トンプソン社の常任最高顧問ジェームス・W・ヤングによって書かれた「アイデアの作り方」がすごすぎます。100ページ程度の薄い本ですが、アイディアに関する要素がぎっしりと詰っている名著と言っても過言ではありません。今回は、そんな「アイディアのつくり方」の中から、アイディアを生み出す方法をご紹介してみょうと思います。 ●アイディアとはそもそ
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ヒトは「頭の使い方」を覚えると賢くなる生き物だ。 かけ算九九しかり、元素記号の語呂合わせしかり、丸暗記してしまうことで思考をスピードアップできる。理系大学生のサイフは平均的に文系大学生のサイフよりも軽い。なぜなら彼らは数字に強く、「おつりのコインを最小にする計算方法」を身につけているからだ。それに加えて実験とレポートに追われてバイトができないという涙ぐましい事情がある。 私は学生時代に、ちょっとだけ英語ディベートをやっていた。その時に先輩に教えてもらった「ニュースの読み方」が今でも役に立っている。ニュースを読むにはトレーニングが必要で、読み慣れないうちは、「なにが問題なのか分からない」のが最大の問題となる。逆に「読み方のテンプレート」を覚えてしまえば、そのニュースの論点を即座に見抜けるようになる。かしこい人はこうやってニュースを読むのか! と当時は感心した。 今回のエントリーでは、その一部
「自分を追い詰めてがんばる」のが良くない4つの理由 http://www.earthinus.com/2011/06/dont-chase-you-up.html
もう一度人生をやり直せるなら・・・・ 今度はもっと間違いをおかそう。 もっとくつろぎ、もっと肩の力を抜こう。 絶対にこんなに完璧な人間ではなく、もっと、もっと、愚かな人間になろう。 この世には、実際、それほど真剣に思い煩うことなど殆ど無いのだ。 もっと馬鹿になろう、もっと騒ごう、もっと不衛生に生きよう。 もっとたくさんのチャンスをつかみ、行ったことのない場所にももっともっとたくさん行こう。 もっとたくさんアイスクリームを食べ、お酒を飲み、豆はそんなに食べないでおこう。 もっと本当の厄介ごとを抱え込み、頭の中だけで想像する厄介ごとは出来る限り減らそう。 もう一度最初から人生をやり直せるなら、春はもっと早くから裸足になり、秋はもっと遅くまで裸足でいよう。 もっとたくさん冒険をし、もっとたくさんのメリーゴーランドに乗り、もっとたくさんの夕日を見て、もっとたくさんの子供たちと真剣に遊ぼう。 もう一
好評いただいていたNBOコラム「風通しのいい職場づくり」「リーダーシップは磨くもの、磨けるもの」の執筆者・鈴木義幸さんによる新コラムです。 新コラムのテーマは「人を動かす問いの力」。 株式会社コーチ・エィの社長であり、自らコーチングのトッププロとして活躍する鈴木さんは、コーチングにおける「質問」は、質問者が何か情報を手にする場合だけでなく、相手に何かを得て欲しい場合の有効な手段になるといいます。 新連載「鈴木義幸の人を動かす問いの力」では、上司が部下に「既成概念を破るような思考」を培ってもらうための、上司の「質問」の方法を、隔週で連載します。上司が質問能力を高めれば、部下の問題解決能力はみるみる高まっていくものだ、ということを伝えていきたいと思っています。 ある若手の経営者に問いかけたことがあります。 「本当は、どうしたいんですか」 病気で倒れたお父様の会社を、20代後半で突然継ぐことにな
どういうタイプの共同体が歴史の風雪に耐えて生き延びることができるか。 これはなかなか興味深い問いである。 前に、住宅についてのシンポジウムの席で、「コレクティブ・ハウス」を実践している人から質問があった。 その人は20世帯くらいで住まいをシェアしている。子どものいる若い夫婦同士はお互いに育児を支援し合って、とても助かるのだが、高齢者の夫婦などはいずれこちらが介護せねばならず、若い人たちは「他人に介護してもらうためにコレクティブハウスに参加したのではないか・・・」という猜疑のまなざしで老人たちを見つめている、という話をうかがった。 どうすればこの共同体を継続できるのでしょうというお訊ねだったので、「残念ながら、そういう共同体は継続できません」とお答えした。 あらゆる共同体では「オーバーアチーブする人」と「アンダーアチーブする人」がいる。 必ずいる。 全員が標準的なアチーブメントをする集団など
「あなたに貢献できる場所はない」――。日本航空がパイロット約370人を名指しして、退職を迫り始めた。突然、「空白」の乗務スケジュールを突きつけられたパイロットたち。会社に机はなく、自宅待機を強いられている。育児や住宅ローンを抱え、途方に暮れる。 9月24日夜。37歳の副操縦士は翌月の乗務予定を確認しようと、自宅でパソコンを開いた。毎月ぎっしりと便名が書き込まれるカレンダーが、「白紙」になっていた。 翌日、空港の事務所に行くと、同じように白紙の予定表を受け取った同僚がたくさんいた。自分が退職を迫られていることを知るのに時間はかからなかった。「まだ30代。何で自分が……」。頭が真っ白になった。 同僚の中には、直前に事務所で見せてもらった仮の乗務スケジュールには乗務するはずの便名が書き込まれていたのに、正式発表の当日には便名がすべて消されていた人もいた。 副操縦士の場合、今年に入ってけが
今年もまた、“あの数”が3万人を超えそうである。 政府が3月にキャンペーンを実施したかいもあってか、4月と5月の数字は昨年を1割程度下回った(関連記事:彼女は追いつめられ、“命”を削るまで働いた)。しかし6月以降は元に戻り、7月末までの累計は1万8848人。昨年より若干少なく、一昨年と同程度のペースだ。 このまま進めば、今年もまた3万人を上回ってしまう。「自殺大国ニッポン」。そう呼ばれても仕方のない数字である。 周知の通り、日本では1998年を境に自殺者の人数が急増した。1998年といえば、北海道拓殖銀行、山一証券、日本長期信用銀行、日本債券信用銀行など金融機関の破綻が相次いだ年だ。企業の倒産件数も負債総額も90年代で最悪を記録した。 98年には2万3000人だった自殺者の人数は、99年に3万1000人と一挙に35%も増加した。その後、12年連続で3万人超えが続いている。 1日当たり約90
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