◆ オリジナリティの重視 独自性の高い研究を目指してきました。 欧米の研究の後追い、たとえば、欧米の研究を下敷きにして、少しだけ変数を変えてみるというような研究は避けてきました。 欧米の研究の紹介に時間を費やすことも避けています。翻訳などの紹介の仕事には、もちろん、大きな意義があります。しかし、欧米の研究成果について、いくら博学になっても、それだけでは、学問の最前線を切り拓いていくことはできません。欧米の研究の紹介者が「一流の学者」と見なされる文科系学問の現状は、日本が文化輸入国の意識からまだ脱却しきれていないことの現れかもしれません。 国際シンポジウムの開催、欧米の著名な研究者の招聘などには時間や労力を使わないようにしています。独自のアイデアにもとづいた研究に努力を集中したいからです。 国際共同研究はおこなっていますが、欧米の研究者の下働きという形のものは避けています。自分自身が調べたい