放送作家・鈴木おさむ氏の『週刊朝日』連載、『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は「ヤラセ問題」について。 【この記事の写真の続きはこちら】 * * * 2013年。僕がチーフで構成をしていたフジテレビの「ほこ×たて」という番組が終了した。ヤラセ発覚により。ラジコンカーと猿が対決する企画で、猿の首を釣り糸で引っ張ることでラジコンカーを追いかけているようにしていたと。ニュースで出る前に、プロデューサーから説明の電話があった。 番組が終わると決まった日、司会をやっていたタカアンドトシのタカと会った。タカトシは何も悪くない。だが、ネットニュースでそのことが出る時、必ずタカトシの写真が使われていた。ヤラセが発覚した時に、局側は「演出過多」などと説明することが多いが、勝敗を決めることが肝の企画で、「ほこ×たて」が現場でやったことは残念ながら「ヤラセ」だと思う。現場のディレクターからしたら、