先週に引き続き、マルコム・グラッドウェルの『天才!』を取り上げます。前回が比較的「自然な」読み方だったとすれば、今回は「心理学的な」読み方に偏ってみます。『天才!』にはふんだんに「心理学研究」が登場しますし、これはグラッドウェルの著書に通じて当てはまる特徴です。これに沿って読み込んでいくのも面白いでしょう。 「原因」に縛られる脳 池谷裕二さんが最近の『単純な脳、複雑な「私」』でも言っているとおり、人間脳の大きな特徴として、「因果関係」を「勝手に作り出しがち」という点が上げられます。 目の前を、赤いスポーツカーが、びゅーっと通り過ぎていったとします。私たちはそれを、ただそのままの事件としては認識しません。 「ああ、なんて乱暴な!」 とか場合によっては、 「頭がおかしいんだ!」 とまで思うこともあります。 もちろん、 「よっぽど急いでるんだな」 と、寛大に考える人もいるでしょう。 これが私たち
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