日本も中国も昔から人口稠密な土地であった。農村では人海戦術での農作業風景が見られ、街を歩けばひっきりなしに肩が触れ合う社会が成立している。他人が日常的にすぐそばにいて、他人と関わらずには生きていくことすらできない社会である。そういった風土では、他人とのよき付き合い方を説く倫理が必要とされるであろう。そこで儒教は努力して君子となることによって、疑いえない社会的善に従って生きるエリートの自覚を持って生きる道を教える。信念を持っているから自在の進退ができるのであって、たやすく死にはしないのである。人間の海の中で生きるためには、他人との関係を勘定に入れなくてはならない。儒教の仁・義・礼・智の徳は、いずれも「他人に配慮する」心を表した社会的善であり、それを心の中に信念として持てと言うのである。儒教は社会の海の中で生きる、エリートの倫理である。それは日本の武士階級の倫理としても導入されたが、幕末の武士
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