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書籍と文庫に関するushiwatatのブックマーク (8)

  • 404 Blog Not Found:書評 - 戦闘美少女の精神分析

    2007年07月24日02:30 カテゴリ書評/画評/品評Love 書評 - 戦闘美少女の精神分析 文庫化されたので買ってみた。大変な力作。 戦闘美少女の精神分析 斉藤環 しかし、その手法に大変な徒労感を感じる。 書、「戦闘美少女の精神分析」は、オタク精神医、斉藤環が、サイボーグ009の003から、新世紀エヴァンゲリオンの綾波やアスカに至るまで、日発のフィクションを席巻している戦闘美少女たちを精神分析したもの。書は2000年4月に刊行されたので、21世紀の戦闘美少女に対する考察はないが、今読んでも、というより今読んでこそ、「戦闘美少女」という目のつけどころのすごさがわかる一冊。 だからこそ、徒労感も強い。なぜなら、戦闘美少女のことを知りたかったら、戦闘美少女という「将」を正面から射るよりも、その「馬」である彼女たちの「よりしろ」、すなわちオタクたちを射た方が手っ取り早いからだ。そして

    404 Blog Not Found:書評 - 戦闘美少女の精神分析
  • かなり身に覚えのある「地下室の手記」

    [劇薬小説を探せ]は続くよ、どこまでも。「骨餓身峠死人葛」や「問題外科」といった、読んでる途中から気分が悪くなるような小説は片付いた。今では、読了した後になって、読んだことをジワジワと後悔するような小説を選んでいる。今回はドストエフスキーの「地下室の手記」。[人生を狂わせる毒書案内]でも強力にプッシュされているし、新訳も出たことだし。 で、読んでみると…これが笑えるんだ、あざけり笑いの方。40喪男のあまりにも自意識過剰っぷりがおかしくてタマラン。こいつ、バカじゃねぇの、考えすぎー、しかも笑い取りたいのか自らドツボにはまってる。 例えば、見知らぬ男を激しく恨む。なぜか? 居酒屋でそいつが強引に押しのけたから。「俺をモノのように扱いやがって!」と屈辱感に苛まれ、あいつと決闘してやる!ストーキングして名前や行きつけの場所を突き止める。で、「あいつとすれ違うとき、どいてやらないんだ!」と息巻いてチ

    かなり身に覚えのある「地下室の手記」
  • 最所フミ『英語類義語活用辞典』は名著だと思う - G★RDIAS

    英語類義語活用辞典 (ちくま学芸文庫) 作者: 最所フミ出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2003/07/09メディア: 文庫購入: 11人 クリック: 70回この商品を含むブログ (15件) を見る このを、少しずつ読んでいる。これは、英語気で学習したい人にとって必読書ではないだろうか。一見、意味が同じように見える類義語の、意味の違いのニュアンスを、見事に説明しきっている。どのページを読んでも、読むたびに目から鱗が落ちる。たとえば、みなさんは、catchとcaptureの違いが分かりますか? catch/capture この2つは対象をとらえることだが、「とらえる」という言葉によって表わし得るものは必ずしも同じではない。 "catch"は一般語で使い方も広い。原則的には空中を飛んでいるものを捕まえる、また逃げかくれしているもの、知られたくないものの不意をつく意味もある。 (1)

    最所フミ『英語類義語活用辞典』は名著だと思う - G★RDIAS
  • 全注釈付き『善の研究』 - G★RDIAS

    善の研究 <全注釈> (講談社学術文庫) 作者: 西田幾多郎,小坂国継出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/09/08メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 42回この商品を含むブログ (26件) を見る 西田幾多郎『善の研究』(1911年)と言えば、岩波文庫か、岩波版・西田全集を紐解くのが普通だった。 ところが、昨年に、西田研究者の小坂国継さんの注釈がついた『善の研究』が講談社学術文庫から刊行された。 難読の漢字にルビが振られ、各種の哲学用語・哲学者についての注釈と各章解説が巻末ではなく、文中に挿入されている。西田哲学をこれから学ぼうとする学生にはうってつけ。学生時代に、こういうがあれば嬉しかった。 昭和11年、改版時の序文より。西田の文章は独特のリズム感があり、格調が高いと思う。 フェヒネルはある朝ライプチヒのローゼンタールの腰掛けに休らいながら、日麗らかに花薫り鳥歌い蝶

    全注釈付き『善の研究』 - G★RDIAS
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 読書は人間がベッドの上でおこなう二つの快楽のうちの一つ

    タイトルは丸谷才一「思考のレッスン」より。読書について、書くことについて、沢山のヒントをもらった。「読書のコツ」、今風に言うなら「読書Hack」。ただし、効率ばかりの安手なものと違って、ひとつひとつ自分で読みといてはヤクロウに入れる手間はある。 ■の読み方の最大のコツ 最も激しくうなづいたのは、の読み方の最大のコツ→「そのを面白がって読め」。そのを面白がって、その快楽をエネルギーにして進め、という。言い換えると、「面白くないは読むな」となる。面白く思えないをガマンして読んで分からないなんて、つまらない。その時間、別のを面白がって読んで得られる効用の方が大なり。 読書は快楽なんだ、ベッドの上でする二つの快楽のうちの一つなんだ。もう一つの快楽が何かは言うまでもないけれど、それぐらい愉しいことなんだ。もちろん、もう一つは睡眠だね。読んで寝て暮らす、これぞ究極の快楽。 ■を選ぶポイ

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 読書は人間がベッドの上でおこなう二つの快楽のうちの一つ
    ushiwatat
    ushiwatat 2007/05/29
    丸谷才一『思考のレッスン』について。これは読みたくなる。
  • 英雄譚と『オウエンのための祈りを』/ヴァージニア工科大の事件 - あんとに庵◆備忘録

    とりあえず読破。 オウエンのために祈りを〈上〉 (新潮文庫) 作者: ジョンアーヴィング,John Irving,中野圭二出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/09メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 18回この商品を含むブログ (31件) を見るオウエンのために祈りを〈下〉 (新潮文庫) 作者: ジョンアーヴィング,John Irving,中野圭二出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/09メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 10回この商品を含むブログ (23件) を見る昨日は単行の貼り付けちゃったんだけど、文庫で読んだからこっち貼っとく。 アマゾンの単行のトコにレビューがいくつか載っていて「キリスト教に馴染がないために判らない」という意見が多くて、そうだなぁ。しかもアメリカのように多数の教派が入り交じっている状況もかなり特殊なことながら、それらが互いになんと

    英雄譚と『オウエンのための祈りを』/ヴァージニア工科大の事件 - あんとに庵◆備忘録
  • ish - 『火星の人類学者』 オリヴァー・サックス

    『火星の人類学者―脳神経科医と7人の奇妙な患者』 オリヴァー・サックス 『レナードの朝』で知られるオリヴァー・サックスが七人の患者について綴る医学エッセイ。 大変有名なのであまり期待せずに読んだのですが(天邪鬼)、予想に反して素晴らしいでした。 「面白かった」というより「素晴らしかった」と書きたい。そういう作品です。 個人的に特に惹かれたのは、五十歳を過ぎてからほぼ初めて視力を手に入れたヴァージル、病気をきっかけに故郷ポンティトについてしか語らなくなり、写真のような正確さでポンティトの絵を描き続けるフランコ・マニャーニ、そして書のタイトル「火星の人類学者」、つまり「異星から人間を観察するようにして人間たちのありようを理解するしかない者」として自らを評する自閉症の動物学者テンプル・グランディン。 ヴァージルは「見える」世界に馴染むことができず、再度の発病により視力のない世界へと帰っていき

  • シュライエルマッハーの生命論と「共鳴する死」 - G★RDIAS

    ちょいマイナーな神学者・哲学者のシュライエルマッハー(1768〜1834)の『独白』というが、岩波文庫より刊行されている。 独白 (岩波文庫) 作者: シュライエルマッハー,木場深定出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1995/12/18メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 17回この商品を含むブログ (10件) を見る その中より一節: 生命と未来とについて思い及ぶたびに常に無情にも附きまとうこの陰な念(おも)いよ! あるいは、友人は私にとって死にはしない、と言いうるのかもしれない。私は友人の生命を私のうちに受け容れる。友人が私の上に及ぼす影響は決して消滅することがない。けれども友人の死は私を殺してしまう。友情の生命はいわば美しい諧音の連続である。もし友人がこの世を去れば、共同の基音は絶えてしまう。もとより、内心にはその後に反響が長く続いて、音曲はなお熄(や)みはしない。けれど

    シュライエルマッハーの生命論と「共鳴する死」 - G★RDIAS
    ushiwatat
    ushiwatat 2007/04/02
    「二人のあいだの響き合いは、途絶えてしまう。それにともなって、友人の内部にあったはずの、響き合いの和音の片割れもまた、死滅してしまう。友人の死によって、生命はこのように断片化してしまうのである」
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