国谷キャスター降板で番組コントロール狙う(下) 「出家詐欺」のやらせ疑惑が活用された形跡、後任は複数制のNHK女性アナが有力 川本裕司 朝日新聞記者 NHKのあるプロデューサーは「国谷裕子さんあってのクローズアップ現代なのに」と、今回の降板を素直に受け止められていない。インターネット上でも国谷さん降板を惜しむ声が、圧倒的に多い。 こうした局内外の意見とは別の論理で国谷さん降板に利用されたのが、クロ現で2014年5月に放送された「追跡“出家詐欺”」のやらせ疑惑だった。15年11月6日に意見書を公表した放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会がフジテレビ「ほこ×たて」以来2件目という「重大な倫理違反」を認定した。 15年3月に、出家詐欺のブローカーとされた男性が週刊誌で「記者にブローカーの演技をするよう頼まれた」と述べ、疑惑が明るみに出た。NHKは4月にまとめた調査報告書で「過剰な