安倍政権は、参院選の開票翌日である2016年7月11日、南スーダンの「治安情勢が急激に悪化」を理由に自衛隊のC130輸送機と陸上輸送部隊をジプチに派遣すると発表した。 しかし、22日に一転、中谷防衛大臣は「自衛隊機による退避が必要な在留邦人が見込まれなくなった」として自衛隊機に撤収命令を出したと明らかにした。 ジプチ は エチオピア を間に挟んだ隣の隣の国であり、 南スーダン とは国境すら接していない。北海道新聞は陸上自衛隊の「 第7師団 」第10次隊に陸上輸送を準備させ、「輸送中に車両が襲撃を受けた場合には、発砲することも辞さない構えだった」と報じている(*1)。 出典:防衛省「UNMISSにおける自衛隊の活動について」2016年6月 自衛隊機は、安倍政権は、結局、何をしたのだろうか。南スーダンから陸路で自衛隊が邦人を運び、国境を二つ越えてジプチから日本へ乗せて帰ってくるという構想が未遂