16日、安保関連法案が衆院を通過し、27日午後には参院での審議が始まる。反対の声が日増しに強くなる中、今国会中に成立するのかどうか、大きな注目を浴びている。数人の識者に法案の評価、メディア報道、反戦デモについて聞いてみた。 神保哲生氏 今回は、日本初のニュース専門インターネット放送局「ビデオニュース・ドットコム」を主宰する、ビデオ・ジャーナリスト神保哲生氏に外国特派員クラブで聞いた(取材日は7月7日)。 神保氏は15歳で渡米し、コロンビア大学ジャーナリズム大学院修士課程を修了(1986年)。AP通信など米国報道機関の記者を経て独立し、日米のテレビ局向けに数多くのリポートやドキュメンタリー作品を提供してきた。1999年設立のビデオニュース・ドットコムは独立した公共的な報道を行うため、広告収入ではなく会員からの講読料で運営されている。 大手マスメディアが十分に取り上げない、時事トピックの裏側を
池内恵(いけうちさとし) 東京大学先端科学技術研究センター グローバルセキュリティ・宗教分野教授。1973年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程単位取得退学。日本貿易振興機構アジア経済研究所研究員、国際日本文化研究センター准教授を経て、2008年10月より東京大学先端科学技術研究センター准教授、2018年10月より現職。著書に『現代アラブの社会思想』(講談社現代新書、2002年大佛次郎論壇賞)、『イスラーム世界の論じ方』(中央公論新社、2009年サントリー学芸賞)、『イスラーム国の衝撃』(文春新書)、『【中東大混迷を解く】 サイクス=ピコ協定 百年の呪縛』 (新潮選書)、 本誌連載をまとめた『中東 危機の震源を読む』(同)などがある。個人ブログ「中東・イスラーム学の風姿花伝」(http://ikeuchisatoshi.com/)。
他国を武力で守る集団的自衛権の行使容認を柱とする安全保障関連法案は二十七日の参院本会議で、政府による趣旨説明と与野党の質疑が行われ、審議入りした。安倍晋三首相は、中東・ホルムズ海峡での戦時の機雷掃海について、イランによる海上封鎖を前提にしてきた答弁を修正し、こだわってきた集団的自衛権行使の事例の根拠が揺らいだ。「違憲立法」との批判を参院がどう受け止め、審議に反映させるかが焦点になる。 首相は本会議で、ホルムズ海峡での戦時の機雷掃海について「特定の国が機雷を敷設することを想定していない」と説明。同時に「中東地域の安保環境が不透明さを増し、あらゆる事態に万全の備えをすることが重要だ」と集団的自衛権行使の必要性を訴えた。 機雷掃海は機雷をまいた国への敵対行為となり、国際法上は武力行使と解釈される。首相は衆院の審議ではイランによる海上封鎖を前提に答弁していたが、イラン核協議の最終合意やイランの駐
憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法案をめぐり、礒崎陽輔(いそざきようすけ)首相補佐官が法的安定性を軽視するような発言をしたことに対し、与野党幹部が二十七日、発言を相次いで批判した。 民主党の枝野幸男幹事長は「行政に関与する資格がない」と記者団に指摘。「行政や法の支配のイロハも分かってない首相補佐官をいつまで使い続けるのか」と安倍晋三首相に解任を求めた。 維新の党の片山虎之助総務会長は「適当な発言ではない」と述べ、共産党の山下芳生書記局長は「安保法案は法的安定性に欠け、立憲主義を踏みにじる違憲立法だと自ら認める発言だ」と廃案を求めた。社民党の吉田忠智党首も解任を訴えた。
トルコ南部スルチの対シリア国境付近で待機するトルコ軍の車両や戦車(2015年2月23日撮影、資料写真)。(c)AFP/ILYAS AKENGIN 【7月27日 AFP】シリア北部アレッポ(Aleppo)県で、クルド人民兵部隊「クルド人民防衛部隊(Kurdish People's Protection Units、YPG)」の支配下にある村が、トルコ軍の戦車による夜間の砲撃を受け、YPGと同盟関係にある組織の戦闘員少なくとも4人が負傷した。YPGと非政府組織(NGO)「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」が27日、明らかにした。 トルコは砲撃に先立つ26日、シリアのイスラム過激派組織「イスラム国(Islamic State、IS)」や、トルコ政府が「テロリスト」とみなしているクルド人武装組織「クルド労働者党(Kurdistan Work
数百人規模のISメンバー逮捕7月18日、サウジアラビア政府はイスラーム国(IS)関連組織に所属した疑いがあるとして431人を逮捕した。ISメンバーの逮捕は、2014年5月頃から数十人規模で複数回にわたって行われてきたが、400人規模の摘発が明らかになったのは今回が初めてだ。 今年5月にサウジ国内のシーア派地区でモスクが襲撃され、翌月にはクウェートのシーア派地区でもモスクが襲撃されたが、実行犯はいずれもISに共鳴するサウジ人であった。サウジ国内のIS問題はすでに根深く、2014年5月にはサウジ南東部のアブハーで62人、11月には東部のアル=アハサーで77人、12月には135人を逮捕した経緯がある。逮捕者には戦闘地域から帰還しようとした者や外国人も含まれていたという。2014年5月の段階で、ISなどの過激派組織に参加するためシリアに渡航したサウジ人は少なくとも2500人、これとは別にイラクに5
【スピーチ全文掲載】「どこで戦争があっても、そこで使われている兵器の中にメイドインジャパンはありません、日本は戦争しない国なんです…こう僕は胸を張って演説した」国際社会で日本を誇った村山元総理の思い 2015.7.25 「皆さん、どこに紛争があっても、どこに戦争があっても、そこで使われている兵器の中に、メイドインジャパンはありませんよ。日本は戦争しない国なんです、だから戦争に加担しないんです。それが日本の国です」――。 かつて、日本が平和国家であることを国際社会の場で誇らしく訴えたという村山富市元総理大臣。2015年7月24日(金)、安倍政権に「No」を突きつけるため、国会周辺に約7万人の市民が集まった。その中には村山元総理の姿もあった。 「旧日本軍への従軍経験をもつ最後の総理大臣」とも言われる村山元総理はこの日、国会前でスピーチし、自身の従軍体験をまじえて安保法制へ異論を唱え、「本当に平
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