韓国で拡散した中東呼吸器症候群(MERS)は発生約1カ月でようやく収束局面に入った。対策の打てない政府に対する批判から、一時は20%台まで下落した朴槿恵(パク・クネ)大統領の支持率だが、拡散の沈静化とともに上昇に転じ、韓国は落ち着きを取り戻しつつある。だが、4次感染者まで出した事態は韓国社会の「脆弱性」も浮き彫りにした。初期対応の不手際、財閥系基幹病院のズサンな防疫体制、一部非常識な感染者の隔離政策破り-などが被害を拡大させたのだ。観光客激減や国内消費の萎縮などMERSは韓国に厳しい教訓を残した。(久保田るり子) 何が原因だったのか、MERS拡散で露呈した韓国社会の「脆弱性」 感染の確認されたある患者は、救急車での別の医療機関への搬送を拒否して自らタクシーに乗って行った。そこで完全防護体制で治療を受けたものの、嫌気がさしたのか診療室の鍵を壊して脱走した。ある隔離患者は、症状が出ていないこと
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