日本振興銀行は17日、木村剛会長(48)が取締役会の求めに応じて10日付で辞任したと正式に発表した。17日に発表した2010年3月期決算では、純損失が51億円(09年3月期は13億円の純利益)となり、06年3月期以来4年ぶりに赤字に転落。経営悪化の責任を取る形となった。西野達也社長を含めたほかの役員について、1〜3割の減俸処分とした。 西野社長が記者会見して明らかにした。赤字の主な原因は不良債権の処理費用がかさんだためで、「将来の損失を保守的に見積もった」として、約100億円を費用計上した。自己資本比率は、09年3月末の9.63%から7.76%に低下した。 同行には、昨年6月から今年3月まで金融庁が検査に入った。経営破綻(はたん)したSFCG(旧商工ファンド)から買い取った債権を含め、資産の評価が検査の焦点となったとみられるが、西野社長は「今回の損失処理は金融庁の検査結果を反映したもの