ある日、ボロボロだった転職面接の帰り道に、妻への手土産を買った。 マネケンのチョコレートワッフル、妻の好物だ。 家に帰り、「面接大変だったね」と声をかけてくれる妻に チョコレートワッフルを渡し、 妻は受け取ってすぐ嬉しそうに食べてくれた。 その姿を見て涙が止まらなくなった。 喜んでくれて嬉しかったのもあるが、 「150円くらいのチョコワッフルで喜んでもらっている」 という事実にいたたまれなくなったのだ。 私たちは共働きで、妻は私よりは遥かに高給取りだ。 旅行好きでロマンチストなので、 常々ヨーロッパ旅行に行きたいと言っている。 チョコワッフルは確かに美味しいけれども、 私は本当は妻をベルギーに連れて行ってあげたい。 ベルギーで本場のワッフルを経験してもらったうえで、 「マネケンのワッフルも美味しい」と喜んでほしい。 私の低給が足を引っ張っていなければ、 妻はベルギーに行く余裕があるんじゃな