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2013年6月7日のブックマーク (2件)

  • 富士正晴『東京漫遊記』。  | ツレヅレナルママニ

    先日頂戴した、富士正晴『東京漫遊記 富士正晴資料整理報告書第19集』(茨木市立中央図書館併設富士正晴記念館、二〇一三年二月二八日)を読み終わった。 Mさんが早くにmixiに書いておられたので、ゆっくりしか読めない遅読の私も頑張ってやっと読み終えた。 富士正晴が40歳時の昭和29年の7月から8月にかけて、東京で文士たちを訪問した記録である。 東京に着いた7月23日に「幸田文」の表札の掛る家を通りかかる。 野間宏、武井昭夫、鶴見俊輔、林富士馬、多田道太郎、白洲正子、青山二郎、前田純敬。 畔柳二美、小沢信男、埴谷雄高、佐々木基一、安部公房、花田清輝、杉浦明平、瓜生忠夫、小島輝正、井上靖、山岸外史、井伏鱒二、。 石川淳は留守宅に行く。宇野浩二と佐藤春夫には会えず。など その他いろんな出版社にもまわっている。 富士正晴特有の人物評、出版社評がおもしろい。 林先生のdaily-sumusでもとても詳し

    富士正晴『東京漫遊記』。  | ツレヅレナルママニ
  • 『安部公房の演劇』 高橋信良 (水声社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 比較演劇学者による安部公房論である。演劇は安部公房の仕事の大きな柱で、ついには自分で劇団を主宰したほどだったが、演劇人としての安部公房を論じた単著はナンシー・シールズの『安部公房の劇場』くらいしかなかった。シールズのは実見した舞台や安部公房へのインタビュー、安部スタジオの取材にもとづく貴重な記録だが、安部演劇全体に目配りしたものではない。安部公房の演劇への係わりを総体として論じたとしてはおそらく書がはじめてだろう。 書は三部にわかれる。まず「Ⅰ 叙事という名の抒情」で「安部システム」と呼ばれる安部公房が編みだした独自の俳優訓練を解説した後、「Ⅱ あわせ鏡の世界」で小説の戯曲化としてはじまり「友達」へと結実していく前期を、「Ⅲ おかしくて恐い世界」では自ら演出を手がけるようになって以降の後期を語る。 いきなりだが「Ⅰ 叙事という名の抒情」ははなはだ難解である。わ

    『安部公房の演劇』 高橋信良 (水声社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG