幕末から明治初期に長崎や熊本、京都などで活動し、北里柴三郎らを指導したオランダ人医学教師、マンスフェルト(1832~1912年)が所有していた写真が見つかった。 当時の医学生や医学校が写った97枚で、長崎大付属図書館がスイスに住む孫から画像データの形で提供を受けた。日本の医学教育の歴史を伝える貴重な資料として評価されており、10月から長崎市や福岡市など全国5か所で展示される。 マンスフェルトは1866年、江戸幕府の招きで来日し、長崎大医学部の前身の精得館(せいとくかん)に赴任。明治時代に入っても日本に残り、72年に移った熊本医学校(現・熊本大医学部)では北里柴三郎らを指導したほか、京都や大阪でも西洋医学を教えた。 医学教育の歴史を調査していた同図書館が写真を入手したのは半年前。日本人女性がマンスフェルトに宛てた手紙を翻訳するよう、米国に住むひ孫から依頼を受けた際、マンスフェルトが日本に滞在