【シンガポール=比嘉清太】ゲーツ米国防長官は4日、当地で開かれている「アジア安全保障会議」(英国際戦略研究所主催)で講演し、シンガポールに米海軍の新型艦艇「沿海域戦闘艦」(LCS)を配備すると明らかにした。 LCSは2008年に就役した高速の小型戦闘艦。機動性に優れ、機雷や潜水艦への対処能力を備えている。シンガポールに配備することで、世界的な通商の要路であるマラッカ海峡での海上テロ対策で効果が期待される。また、南シナ海で中国が自国漁船保護や他国の違法操業監視の名目で繰り出している漁業監視船などにも対抗する狙いがあるとみられる。 講演は、南シナ海で進出を強める中国けん制が色濃い内容となり、名指しこそしなかったが、台湾有事の際などに対艦弾道ミサイルなどで米海軍の接近阻止を狙う中国の「接近拒否戦略」にも懸念を示した。 また長官は、東日本大震災で米軍が行った救援活動「TOMODACHI(トモダチ)