北朝鮮が今年、国連安全保障理事会の決議で定められている上限の年間50万バレルを超える石油精製品を輸入した疑いがあることが24日、わかった。日本や米国など43カ国の国連代表部が同日、安保理制裁委員会に提出した報告書を朝日新聞が入手した。 【写真】「瀬取り」で石油精製品を受け取っているとみられる北朝鮮籍の船 安保理は2017年12月、北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射したことに対する制裁措置として、18年以降の石油精製品の年間上限輸入量を50万バレルに設定。国連加盟国に対し、輸出量を制裁委に報告するよう求めている。 5月までに公式に報告された分はロシアと中国からの約10万バレルだが、報告書によると、今年1~5月だけで56回、北朝鮮に石油精製品が運ばれ、総量は最低でも59万バレル、最大で163万バレルと推計されるという。手法としては、洋上で船から船へと積み荷を移す「瀬取り」が例示されて