震災直後から被災地を訪れ、現地のナマの声を聞き続けている安倍昭恵首相夫人。昨年末から「防潮堤建設の見直し」についても積極的に発言を行っている。被災地には今、何が必要なのか? 震災復興はどう進めればいいのか? 政治家以上に被災地の思いを知る昭恵夫人に、震災復興について語ってもらった。 ――最近、防潮堤の見直しについて積極的に発言していますが、そのきっかけとなったのは? 安倍昭恵(以下、安倍):陸前高田市を訪問した際、自動車学校社長の田村さんという方のお宅に泊めていただいたとき、朝ごはんを食べながら社長の奥さんから防潮堤の話を初めて聞きました。「海も見えなくなっちゃうし、もっといい方法があればいいのにね」と。それが心のどこかに引っかかっていて。 その後、現地に行っていろいろ話を聞いてみると、防潮堤に反対している人たちがたくさんいることがわかりました。でも、多くの人は声を上げたくても上げられなか