小沢一郎民主党元代表(69)の資金管理団体「陸山会」の土地取引を巡る事件で、東京第5検察審査会の起訴議決に基づき政治資金規正法違反(虚偽記入)で起訴された小沢被告の初公判が6日午前、東京地裁(大善文男裁判長)で始まった。 「被告人、前へ」――。6日午前10時、東京地裁104号法廷。小沢一郎民主党元代表(69)は、大善裁判長に促されると、険しい表情を浮かべて証言台の前に立った。人定質問に対し、「小沢一郎です」「衆議院議員です」と、一言一言を確かめるように答えた。本籍地や現住所を尋ねられると、細かな番地を言い間違え、裁判長から指摘された。罪状認否では「指定弁護士が話したような事実はありません」と、はっきりした口調で無罪を訴えた。 「剛腕」の異名をとった政治家の、半年間にわたる法廷での闘いが始まった。 「意見を申し上げてよろしいですか」。元代表は封筒から意見陳述の原稿を取り出し、両手で強く握りし