北朝鮮が「人工衛星」名目で長距離弾道ミサイルの発射準備を進める中、政府は国民保護という麻生太郎首相の強い意向を受けて、非公表が原則である破壊措置命令の公表に踏み切った。しかし、他国の武力攻撃や大地震などの際、瞬時に住民に危険情報を知らせる「Jアラート」(全国瞬時警報システム)をすでに整備した自治体はわずか11・7%の211市区町村(24日時点)に過ぎない。国民保護法制が整備されて5年近く経つが、地方自治体レベルでの体制整備ははかどっていないのが現状だ。 Jアラートは国民保護法制の一環として平成19年2月から運用を開始した。政府が大地震、津波などの災害や、大規模テロやミサイル攻撃などの情報を入手すると、東京・霞が関の総務省消防庁に設置したアンテナから人工衛星を通じて全国の自治体に瞬時に警報が伝わるシステムだ。 消防庁はホームページで「日本に向けて弾道ミサイルが発射された場合、早い時は10分弱