笑顔を見せても表情が歪んでいる。熱心に話しても、モゴモゴと口ごもって聞こえる。きっと不器用なのだ。でも国民はいま、そんな陰気なオーラのリーダーを求めていない。気分が滅入ってしまう。 「菅さん、あなたに総理はムリだったね」全国民が思っていること 官邸内の暗がりの中に、落ち武者のような菅義偉総理の姿が、白く淡いライトを浴びて、ぼうっと浮き上がる。 「ニヤァ」 そして菅は、チラチラ左右に目を泳がせながら幽鬼のように笑う。いや、笑ってはいないのかもしれないが、そう見える。 全国民が感じてしまう、菅という男の耐えがたい暗さ―。 異様な姿を見かねたのか、ついに二階俊博幹事長が横から口を出し、叱咤激励したという。 「おい、街頭演説するような気持ちでしゃべれ!」 二階派議員の一人がこう語る。 「最近、菅総理は会見時に、原稿が目の前に表示されるプロンプターを使用し始めた。実は、二階さんが『それ、いいじゃない