消毒薬は高水準、中水準および低水準に分けられる。 これらのうち、グルタラール(ステリゾール®など)、フタラール(ディスオーパ®)および過酢酸(アセサイド®など)などの高水準消毒薬や、中水準消毒薬のうちの次亜塩素酸ナトリウム(ピュリファン®Pなど)は、 すべての微生物に有効である(図1)。 なお、次亜塩素酸ナトリウムは汚れ(有機物)の存在で効力低下が生じやすいので、中水準消毒薬に分類されている。 次に広いスペクトルを示すのは、中水準消毒薬のうちのポビドンヨード(イオダイン®Mなど)やアルコールである。これらの消毒薬は芽胞を除く微生物に有効である(図1)。 一方、クロルヘキシジン(ステリクロン®など)や塩化ベンザルコニウム(ザルコニン®など)等の低水準消毒薬は一般細菌や酵母様真菌などに有効で、抗菌スペクトルの狭い消毒薬といえる(図1)。 表1に、おもな消毒薬の使用上の留意点を示した。