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ブックマーク / reki.hatenablog.com (423)

  • 歴ログは10周年ですがnoteに引っ越します - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    歴ログは「はてなブログ」での活動を停止します 「はてなブログ」にある「歴ログ-世界史専門ブログ」は2024年3月をもって完全に活動を停止し、noteにコンテンツを移行していきます。 また、noteでは新たな領域のコンテンツ発信を行なっていくつもりです。 歴ログの歩み 「歴ログ-世界史専門ブログ-」は、2014年8月、「はてなブログ」でスタートしました。 当時はネット上にテキストで気軽に読める世界史のサイトは数少なく、エンタメとアカデミックを混ぜたコンテンツには需要があるのではという狙いがありました。 マネタイズだけではなく、社会課題的な目的もあります。私は元バックパッカーなんですが、若い人が海外に関心を持たなくなって内向きになっているなと危機感を感じていました。もっと海外への関心を持ってもらいたいという思いが強くありました。それは今でも根強くあって、10年間発信を続けられた原動力の一つです

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    yaneshin 2024/03/05
  • ドーナツの歴史 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    世界中の人を虜にする甘いドーナツの誘惑 ドーナツの消費量は世界で増加傾向にあります。 世界のドーナツ市場は2021年で157億8000万ドル(2兆3354億円)に達し、2028年にかけて年間3.4%で成長すると見込まれています。 日では、かつてはミスタードーナツがどこでもありましたが店舗数が減り、その代わりにコンビニやスーパーで気軽に買えるようになりました。 今回はドーナツの歴史を紐解いていきます。 1. アメリカ人とドーナツ ドーナツの場・家はアメリカです。 2020年のアメリカのドーナツ消費者数は2億1002万人。国民の約64%がドーナツをっていることになります。また、2022年のアメリカのドーナツ市場の規模は75億ドル(1兆1100万円)だそうで、冒頭の数字に照らし合わせると、世界の市場規模の約半分がアメリカにある計算です。 アメリカ人の3分の1以上(37%)が毎月少なくとも

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    yaneshin 2024/03/04
  • 『WEIRD「現代人」の奇妙な心理』書評―中世キリスト教会が「現代」を作った - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    文化」を軸に"WEIRD"社会の発展を描くビッグ・ヒストリー 『WEIRD「現代人」の奇妙な心理』ジョセフ・ヘンリック著(白揚社)を読みました。 ご恵投いただいてから読了するのに1ヶ月以上かかってしまったのですが、かなり面白かったです。 上下巻あり、そこそこ値段はするのですが、書の内容は通常のの10冊ぶん以上の貴重な知識や内容がガッツリ詰め込まれているので、むしろ得なのではと思います。 こちらの記事では、書がメインで描く「なぜ西洋が世界を支配するに至ったのか」を簡単いまとめていきます。 1. カトリック教会の教義が経済や技術の発展を促した このはジャンル的にはビッグヒストリーになるのかなと思います。 テーマはずばり、なぜ西洋は経済的・技術的に他の地域に先んじて高度に発展したのかです。 同じようなテーマで有名なのが、ピューリッツァー賞を受賞したジャレド・ダイアモンドの『銃・病原菌・

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    yaneshin 2024/03/04
  • 処女航海で沈んでしまった船・軍艦 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    Attribution: Bundesarchiv, Bild 193-04-1-26 / CC-BY-SA 3.0 鳴物入りの処女航海であっけなく沈没した船たち 処女航海で沈んだ船といえばタイタニック号が有名です。 超豪華で当時の最新の造船技術を取り入れたタイタニック号は、流氷に衝突して船底から浸水し、海水の流入に耐えきれず2時間40分後に沈没します。 事故が起きた理由はいくつかありますが、その一つが氷河の情報を事前に得ていたにも関わらず、時間を優先し危険な航路を進んだことにあります。どんなに最新技術を注ぎ込んでも、運用する側に問題があるとどうしようもないという事例です。 この記事に登場する「処女航海で沈んだ船」たちもおおむね似たようなものかもしれません。 1. イギリス商船「テイラー号」 船体設計自体に問題があった最新客船 テイラー号は1854年1月、ホワイト・スター・ライン社のために

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    yaneshin 2024/01/14
  • 2023年読んで良かった「ベストブック」10冊 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    今年読んだのトップ10を選びます 2023年度ももうすぐ終わりですということで、毎年やっていますが、今年度に私が読んだの中で面白かった10冊というのを選んでみます。 今年読んだなので、2023年以前に発売されたも含まれています。あらかじめご了承くださいませ。 また面白かった私のYouTubeチャンネルで紹介している書籍も多く、よろしければそちらも合わせてご覧いただけるとうれしいです。 1. 『越境の中国史』 菊池秀明 講談社選書メチエ リンク こちらは2022年12月初版のです。 黄河流域、長江下流を中心に語られがちな中国歴史ですが、特に近代以降、例えば太平天国の乱やアヘン戦争のように、華南の動向から歴史が動くことがありました。書は特に近現代の華南の歴史から現代中国を読み解くです。 歴史的に北部中国政治・軍事の中心で、南部中国は経済・文化の中心でした。一方で特に福建省や広

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    yaneshin 2023/12/20
  • 1942年アメリカ兵vsオーストラリア人「ブリスベンの戦い」 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    アメリカ兵とオーストラリア人が一触即発状態になった事件 ブリスベンの戦い(1942年11月26日~27日)は、第二次世界大戦中にオーストラリア・クイーンズランド州ブリスベンで、オーストラリア人と駐留アメリカ軍との間で起きた騒乱です。 騒乱は2日続き、幸い格的な戦いになることはなかったものの、もし両軍が戦闘状態になっていたら日軍への対応で少なからず影響が出たに違いない事件でした。 なぜ同盟国同士が一触即発状態になってしまったのでしょうか。 1. オーストラリア市民に歓迎されるアメリカ将兵 急激に増えるアメリカ兵人口 日軍による真珠湾攻撃がおきてすぐ、アメリカ軍はオーストラリアの軍事基地化を検討し始めました。 1941年12月14日、アイゼンハワー准将はオーストラリアに軍事施設を建設することを提案し、3日後にマーシャル米陸軍参謀総長がこの計画を承認。12月22日にはブリスベンに4,000

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    yaneshin 2023/12/20
  • 【2023年12月版】世界史関連の新刊50冊 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    2023年度最後の新刊紹介 四半期恒例の世界史関連新刊の紹介です。 今回は2023年10月~12月の世界史関連新刊紹介です。 新書・文庫・選書・学術書 全15冊あります。個人的な注目は バロック美術 西洋文化の爛熟 (中公新書) 自動車の世界史 T型フォードからEV、自動運転まで (中公新書) 仏教の歴史 いかにして世界宗教となったか (講談社選書メチエ) です。 ケマル・アタテュルク オスマン帝国の英雄、トルコ建国の父 (中公新書) は購入して既読です。 1.『キリストと性』 岡田温司著/岩波新書/10月20日発売/定価1122円 リンク 今日、キリスト教は性に対して厳格、保守的であるといわれる。しかしキリスト教の長い歴史にあって、キリストは性をめぐって、じつにさまざまな姿で語られ、描かれてきた。ときに「クィア」と形容される性的嗜好を先取りし、ときにジェンダーをめぐっても攪乱されていく。

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    yaneshin 2023/12/17
  • 『宗教の起源』書評 - 宗教はすごく「気持ちいい」 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    なぜ宗教ははじまり、なぜ人間に必要とされたのか 『宗教の起源――私たちにはなぜ〈神〉が必要だったのか』ロビン・ダンバー著(白揚社)を読みました。 タイトル通り、なぜ宗教は発生し、なぜ人間は宗教を必要とし、宗教の質とは何なのかを明らかにしていくです。 かなり面白かったので、今回ブログでも紹介したいと思います。 1. 人類学や心理学、脳科学から宗教を分析する 書の筆者はロビン・ダンバー氏はイギリスの進化心理学者、人類学者で、もともと霊長類行動の研究者だった方です。 猿やチンパンジーの研究をする延長線上で、同じ霊長類ということで人間の進化の研究に携わるようになりました。 その中で筆者は宗教がどう人間社会や人間自身の発達に関わってきたのか、そしてなぜ人間には宗教が必要だったのか、という点に関心を持ちました。 書はこれまでの彼の数々の研究や著作をもとにまとめられたです。 そのため宗教へのア

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    yaneshin 2023/11/20
  • 韓国・朝鮮の売国奴・李完用はなぜ親日派になったのか - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    「日帝に国を売り渡した男」李完用 韓国北朝鮮で最悪の売国奴と呼ばれる人物といえば李完用(イ・ワニョン)です。 李完用は朝鮮王朝末期と大韓帝国の時代の政治家で、韓国北朝鮮では日帝に国を差し出した張人として大変に忌み嫌われています。 韓国では、李完用が地位と財産を得るために国王と国を売り飛ばしたという評価が一般的です。しかし実は、一応彼なりに列強から国を守ろうとさまざまな試みを行なっています。ただしタイミングや方法がまずいところがあって、結果的に亡国の引導を渡してしまいました。李完用はなぜ売国奴になってしまったのでしょうか。 1. 高宗の側近・李完用 李完用は1858年に貧しい知識人一家に生まれています。 幼い頃から聡明だった李完用は、儒教の経典の学習に大変な才能を示し、その聡明さを伝え聞いた有力な親戚の李鎬俊(イ・ホジュン)の養子となり、より高い教育を受けました。1882年、当時の国王

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    yaneshin 2023/11/20
  • 世界史の中の北海道史 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    「世界史の中での北海道」という視点 北海道はご存知の通り、アイヌ民族の居住地でありましたが、近代以降幕府や政府が経済開発を進める中でアイヌ民族は日人の支配下に組み込まれ政治的にも経済的にも抑圧されてきた歴史があります。 そのアイヌ民族はアイヌ民族という枠組みで自分達を認識するようになるのは日北海道進出の影響が大きく、来はいくつもの集団に別れ文化や言語も種類がありました。 また樺太や千島列島にも同族がいたり、大陸の狩猟採集民とも文化的な類似性を持つなど、独自の北東アジアのネットワークを有していました。 ※記事の末尾にCodocの「投げ銭」機能を入れています。この記事が面白いと思ったら投げ銭いただけると嬉しいです。 1.北東アジアの民族集団ネットワーク 日土では縄文時代は紀元前10世紀くらいまで続き、大陸からの渡来民とともに稲作が入ってきて、西日から徐々に定着し弥生時代に突入して

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    yaneshin 2023/10/14
  • トルコの「売国奴」ダマド・フェリト・パシャ - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    トルコ建国の父ムスタファ・ケマル・パシャを逮捕しようとした男 ダマド・フェリト・パシャはオスマン帝国末期の政治家で、第一次世界大戦後に大宰相を務めました。 彼がなぜ売国奴と呼ばれているかというと、大戦に敗北したオスマン帝国の存続のために、イギリスをはじめとした連合国に迎合し、セーブル条約という極めて不利な条約にサインをしたこと。 そしてアンカラに共和国政府を建てたムスタファ・ケマル・パシャとトルコ民族解放闘争に反対したたことがあります。 現在のトルコ共和国は、アンカラ政府を基に続いている政体で、ムスタファ・ケマル・パシャは独立の英雄とされているので、彼を逮捕しようとしたダマド・フェリト・パシャは売国奴とされています。 オスマン帝国末期と内戦を経てトルコ共和国が成立するまでの動乱期の歴史を追っていく必要があります。 1. 青年トルコによる革命 ダマド・フェリト・パシャ、名はメフメト・フェリ

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    yaneshin 2023/10/06
  • 『反知性主義』(新潮選書)−アメリカという国のかたちと「特殊性」について考える - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    当の意味での反知性主義とは何なのか 『反知性主義―アメリカが生んだ「熱病」の正体―(新潮選書)』森あんり著(新潮選書)を読みました。 2015年初版のなので少し古いのですが、かーなり面白かったです。 反知性主義って日では非常にネガティブな意味に使われますが、アメリカでは来は非常に前向きな意味を持ち、実際に「平等社会」の実現を目指して社会改革を成し遂げてきたという歴史があります。アメリカ社会の根にある思考が分かる大変素晴らしいです。 1. 来は前向きな意味を含む反知性主義 このはタイトル通り「反知性主義」について述べているものです。反知性主義って、日ではちゃんとした知識を学ばずにデマゴーグに扇動される人たちとか、知識人や権威を(屁理屈をこねて)「論破」して喜んでる人たちみたいな意味が多いです。 どっちかというと知識人やメディアの側が、知やアカデミズムが軽視されてるあまり好

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    yaneshin 2023/10/06
  • 【2023年9月版】世界史関連の新刊60冊 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    暑い夏に世界史関連が豊作です 四半期恒例の世界史関連新刊の紹介です。 今回は2023年7月~9月の世界史関連新刊紹介です。 私のリサーチ力?も向上したのか、増えに増えて今回は60冊です。 今回は、新書、文庫、選書、学術書がとても多いです。 新書・文庫・選書・学術書 このカテゴリーだけで今回は26冊もあります。 これらは買う予定です。 ハイチ革命の世界史 奴隷たちがきりひらいた近代 (岩波新書 新赤版 1984) オットー大帝―辺境の戦士から「神聖ローマ帝国」樹立者へ (中公新書 2766) 十字軍国家 (筑摩選書) 1.『ハイチ革命の世界史 奴隷たちがきりひらいた近代』 岩波新書  浜 忠雄 著    2023/08/18 税込1056円 リンク 一八世紀末、カリブ海の島で黒人たちが立ち上がり、自らの手で史上初の奴隷解放を達成した──長く忘却されてきたハイチ革命は、いまや近代史の一大画期

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    yaneshin 2023/09/05
  • 日本人の知らない「タイvsカンボジア」抗争の世界 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    知られざる東南アジアのライバル国 あまり日人には知られていませんが、タイ人とクメール人(カンボジア人)の間には複雑で絡み合った愛憎感情があります。 今回はなぜタイとカンボジアは争うのか、何を争っているのか、SNSの投稿を中心にしたナラティブから分析していきたいと思います。 ※この記事は全文無料で読めますが、この記事が面白いと思ったら記事の末尾にCodocから投げ銭いただけると大変励みになります。 1. タイ人とクメール人の「ネットバトル」 ネットバトルは両国の間で利用者が多いFacebookやTikTokがよく使われます。 直接両国のユーザーが議論を交わすようなネットバトルが繰り広げられることは少なく、間にマスコミが一枚噛んでいます。 極端に先鋭化した意見や対立を煽るユーザーやページに、一部の極端な意見の持ち主が集って盛り上がり、その様子を相手国のインターネットニュースが取り上げてニュー

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    yaneshin 2023/09/03
  • 世界史上の有名な10人の「傭兵隊長」 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    時には歴史を動かしてきた「雇われ指揮官」 昔も現代でも、戦争は正規軍のみが行うものではなく、国王や領主に雇われた傭兵が戦争で重要な役割を果たすケースが多くありました。 三十年戦争で傭兵団はピークを迎えて、その後は国民国家の正規軍が主力になっていきました。しかし現代でも民間軍事会社という名前で、アメリカの旧ブラックウォーターやロシアのワグネルなどが有名ですが、中東やアフリカで正規軍に代わって主力級の活動をする場合があります。 この記事では歴史上の有名な傭兵隊長を10名ピックアップします。 ※記事の末尾にCodocの「投げ銭」機能を入れています。この記事が面白いと思ったら投げ銭いただけると嬉しいです。 1. クセノポン(古代ギリシア) 故郷を裏切りスパルタに貢献した男 クセノポンは高校の世界史の授業では哲学者・歴史家として学びますが、傭兵隊長として活躍したことでも知られます。 クセノポンはアケ

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    yaneshin 2023/08/21
  • オマーン帝国の歴史 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    インド洋交易を支配した帝国オマーン 帝国といえば、英仏独といったヨーロッパの国や、オスマン帝国、清帝国、ムガル帝国、ロシア帝国といった近代ユーラシアの大国、あるいはもっと時間がくだって、アッシリア帝国とかローマ帝国、ペルシア帝国を想像する方も多いかもしれません。 今日のテーマはオマーン帝国です。 オマーンはアラビア半島の東南部にある国で、首都はマスカット。あまり国際的な知名度が高い国ではありませんが、かつては東アフリカに領土を持ち、インド洋交易を支配する海上帝国、海軍大国でした。 オマーンがどうやって大国に成長したか、解説していきます。 1. ポルトガル支配以前のオマーン オマーンは紀元前から人が集落を作って住んでいましたが、歴史に登場するのは7世紀にイスラムが進出してきてからです。 オマーンのイスラム教は、世界的に見たら少数派であるイバード派が多数派を占めるところに特徴があります。 イバ

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    yaneshin 2023/08/05
  • 『琉球王国は誰がつくったのか』沖縄は海賊の島だった? - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    琉球王国形成の典型イメージを変える一冊 『琉球王国は誰がつくったのか 倭寇と交易の時代』(七月社 吉成直樹 著)を読みました。 文字通り沖縄の琉球王国の成立に関する著作です。 従来は、琉球王国は沖縄土の農業社会の発展によって力をつけた支配者が、山北、中山、山南の三王国を形成し、最終的に中山の尚氏が統一を果たすと考えられてきました。 しかし書によると、琉球王国は倭寇の大きな影響力のもとで成立した国であり、王族の尚氏も日からの移住者、具体的には肥後の佐敷、現在の熊県芦北町からの移住者ではないかという説が述べられています。 さらに、王国の成立には中国政治環境が大きく関わっていたことも詳しく述べられており、琉球王国や沖縄の歴史を知る上で新たな発見があるではないかと思います。 1. 琉球列島は倭寇の影響下にあった 琉球王国の王族は熊からの移住者説 14世紀初頭から沖縄島には山北、中山

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    yaneshin 2023/07/23
  • 【現代メキシコ史】メキシコ革命は成功だったのか失敗だったのか - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    ラテンアメリカの中でいち早く近代改革を成し遂げた革命 メキシコと聞くと、危ない国というイメージを持っている人が多いかもしれません。日のニュースで流れてくるメキシコの話題といえば、麻薬カルテルと軍隊の戦いとか、報復で市長が殺害されたとか、そういった物騒な話が大半なので、メキシコは発展が遅れた失敗国家なのではないかと思っている人ももしかしたらいるかもしれません。 ただメキシコは、革命によってスペイン植民地時代から続いていた封建的制度抜け出した、ラテンアメリカ諸国の中では先駆的な存在でした。メキシコは10年に及ぶ内戦によって多くの犠牲者が出ますが、その後の革命の制度化により、政教分離や外国資の排除、農地改革など近代的な改革を成し遂げました。 この動画ではメキシコ革命の推移を開設しつつ、現在のメキシコの麻薬カルテルの問題についても少し触れたいと思います。 1. メキシコ革命の概要 メキシコ革命

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    yaneshin 2023/07/23
  • 1935年アメリカ「ゴッホの耳」展示事件 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    ゴッホの耳を展示したとされる謎のいたずら事件 「ひまわり」「星月夜」「タンギー爺さん」などの絵画で知られるフィンセント・ファン・ゴッホは生前はあまり評価されませんでした。 画家として売れる見込みがたたずに次第に精神をやんでいき、とうとう自分の耳を切り落とすという行為におよび、その後自殺します。死後に評価が高まって作品が高値で売れるようになるのですが、狂人としてのゴッホもある種人々に魅力を与えている側面もあります。 1. ゴッホが切り落とした耳の逸話 ゴッホが自分の耳を切り落とし娼婦に渡したという逸話は、彼の自殺直前の異常な精神を象徴するものとして有名です。 1888年ゴッホは画家仲間のポール・ゴーギャンを説得してアルルに住まわせ、二人で芸術グループを結成することを思い描いていました。 ところがゴーギャンは、数ヶ月をゴッホと共に住むうちに彼の不安定な言動に嫌気がさし、グループの結成の約束を反

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    yaneshin 2023/06/26
  • 「オーストリア継承戦争」「七年戦争」の流れを解説 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

    戦争が比較的シンプルなものだった時代の感覚 戦争が今のように政治や経済、イデオロギーや宗教、少数民族問題や資源問題など複雑な問題を含むものになる前、18世紀の戦争はもっと戦争はシンプルなものでした。 ヨーロッパで行われる国家間戦争は、簡単に言うと領土と王権をめぐる戦いでした。自分の息のかかった、ないし影響力の強い一族や近親者を他国の国王に就かせようとするという目的と、富裕な工業地域や戦略的要衝を獲得するということをほぼ同一的に捉えており、国の発展と王族の名誉が同一視されていたような感覚です。 その典型的な戦争のサンプルとして、今回はオーストリア継承戦争と続く七年戦争を解説します。この戦争はオーストリアの王位をめぐる他国の介入に始まり、領土をめぐる因縁から泥沼の戦いに入り、それが他国の介入を招いて新たな戦争を誘発していくことになります。 1. マリア・テレジアの即位と列強の介入 オーストリア

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    yaneshin 2023/06/18