今年の春闘では、好調な企業業績を反映し、ベースアップ(ベア)の上げ幅が前年を越える企業が相次いだが、安倍首相が求めていた賃上げ率3%を達成できた企業は少なかった。海外メディアは、日本の賃金が思うように上がらないのは、日本独特の理由があると指摘している。 ◆少子化、非正規、終身雇用。賃金抑制の原因か 日本の失業率は1993年以来最低を記録しており、労働市場は売り手市場のはずだが、アベノミクスで女性の労働参加を促進させた結果、人口減にもかかわらず労働力人口が増えている。ブルームバーグは、これが皮肉にも全体の賃金上昇を抑制してしまった可能性があると見ている。高齢者の再雇用と同様に、多くの場合、女性は低賃金労働に従事していると指摘している。 日本の労働市場が、正規と非正規雇用に分かれていることも理由と見られている。1990年代にバブルがはじけて以来、非正規雇用で働く人は増え、現在全体の4割近くにな
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