今回は前回に引き続き、本サイトにおけるPMと並ぶもう一つの重要なテーマ、SCMに関係する問題を考えてみよう。生産管理システムは生産を管理できるか、という問題である。 何度も繰り返していることだが、管理とマネジメントは違う。日本語の「管理」という言葉は、英語では3種類の異なる概念をカバーするような、いささか曖昧な多義語である。おおむね、
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「マネジメント・システム」という言葉には普通、二種類の用法がある。方式・体系としてのマネジメント・システムと、ITとしてのマネジメント・システムである。前者の類例には、「品質マネジメントシステム」などがある。いわばルールと手順の体系であって、それ自体は全てを紙ベースで進めても構わない。
旅先ではいつも、その土地のものを食べるのが習慣だ。だが、ときおり、外国で日本料理屋に入ることもある。そして、たまに面食らうような体験もする。いつだったか、アメリカの日本料理屋で食事を頼んだら、まっさきに味噌汁だけが出てきた。ふつうの街にある店で、来客はアメリカ人が多い。どうやら彼らの概念では、味噌汁はスープだから(Miso soupとよばれる)、真っ先に出すのが当然だということらしい。味噌汁を飲み終えたら、メインのおかずとご飯が出てきて、妙な気分だった。 汁物をsoupと訳するのは、もちろん正しい訳だ。だが日本語で言う汁物と、英語のスープは微妙に違う。たとえば英語では、スープは食べる(eat)という。日本人で、「味噌汁を食べる」という人は滅多にいるまい。ふつうは飲む、を使う。そして、当たり前だが、ご飯と一緒にいただくものだ。
先週の4月2日(土)に浜松市で、合同シンポジウム「サプライチェーン戦略とプロジェクト・マネジメント」を開催した。主催はOR学会・日本経営工学会・スケジューリング学会で、その配下にある「サプライチェーン戦略研究部会」(主査・日本IBM 米澤隆氏)と、わたしが主査を務める「プロジェクト&プログラム・アナリシス研究部会」が実行主体だ。 講演者には、倉庫管理システムiWMSの開発元として有名な(株)フレームワークスの渡辺重光会長と、ヤマハの曽根卓朗主席技師のお二人をお招きした。お二人の話はどちらも非常に興味深いもので、渡辺氏はロジスティクスとIoTの広範な展望を話され、曽根氏は通信カラオケの製品開発を題材に、生々しい体験をお話しいただいた。最後にパネル・ディスカッションを行い、わたしもパネラーとして参加した次第だ。 幸い大勢の方に来ていただき、立ち見が出そうになったので椅子を補充したほどだった。製
数年前、「知的創造の現場―プロジェクトハウスが組織と人を変革する」という本の出版企画にかかわった。これは米国MITのビジネススクール教授でイノベーション研究の専門家であるトマス・アレンと、ドイツをリードする著名な建築家グンター・ヘンという、異色の組合せによる共著の本で、製品開発プロジェクトの組織設計とオフィスの作り方に関する最新の研究と実践例を述べたものだった。非常に重要なテーマであるにもかかわらず、日本では本書が注目されないばかりか、このようなテーマと問題意識が欧米にあることすら知られていないので、わたしの勤務先が監訳する形で訳書を出すことになった。 さて、翻訳作業がそれなりに進んだ段階で、訳書のタイトルをどうしようかと議論になった。原題は"The Organization and Architecture of Innovation"という、格調高くもアカデミックなフレーバーの漂う題で
8月下旬に、フランスのリール市で開催されたPM研究の国際セミナー "EDEN PM Seminar" に参加してきた。招待を受けて1時間ほどの講演をし、また他の発表を聴きながらPM理論の専門家達とネットワーキングを深める、楽しい4日間だった。わたし自身は2008年、2009年につづき、3回目の参加である。 EDEN PM Seminar は、EUの資金援助をえて、毎年夏に開催されるセミナーだ。会場はフランスのSKEMA Business School経営大学院が提供している。SkemaはPM専門の大学院(博士課程)を持ち、欧州のPM研究のメッカといわれている。このセミナーにも、欧州を中心に、米国・中東・アフリカ・南アジアなどから多くの参加者があった。セミナーを実質的に仕切るのは、長年International Journal of Project Management誌の編集長を務めるR.
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