昨年5月、日本維新の会共同代表の橋下徹・大阪市長は従軍慰安婦について「必要なのは誰だってわかる」と発言し、世界中から厳しい批判を浴びたのを忘れたのだろうか。 籾井勝人(もみいかつと)NHK会長は25日の就任会見で、旧日本軍の慰安婦問題について「どこの国にもあった」「なぜオランダには今も飾り窓があるのか」と述べた。発言の真意をはかりかねる。 橋下市長が、国会に議席を持つ政党の共同代表、大阪市長という公職にとどまっていることについて、海外では今も「日本社会は橋下発言を許容しているのか」と厳しい目が注がれている。 橋下市長はしかし、その後の記者会見で率直に「過去の過ち」を反省した。これに比べ、籾井会長の発言は、もはや開き直りとしか言いようのないものだ。失言というより、確信犯である。 籾井会長のポストは英国でいえば、英BBC放送のトップだ。もし、歴史認識をめぐって公共放送のトップがこんな発言をしよ