今年4月に新潮文庫版で読み始めた船戸与一(1944-2015)の遺作となった長編『満州国演義』全9巻を読み終えた。4月、5月に各1冊、6月に3冊、7月に2冊、8月に1冊と読み進み、最後の第9巻は8月30日から今日9月3日の未明にかけて読んだ。原稿7500枚、単行本刊行当時の頁数にして4500頁(文庫版では5000頁以上)に及ぶ大作だ。これを、2009年に肺癌で余命1年の宣告を受けた船戸与一がその5年後の2014年秋に完結させた。第9巻の単行本は2015年2月に出版され、著者はその2か月後の同年4月22日に肺癌でこの世を去った。 南冥の雫 満州国演義八 (新潮文庫) 作者: 船戸与一出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2016/06/26メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る 残夢の骸 満州国演義九 (新潮文庫) 作者: 船戸与一出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2016/